NOISEMAKER主催のフェス「KITAKAZE ROCK FES.」が、4月25日(土)と26日(日)の2日間にわたり、今年も昨年に引き続きZepp Sapporoを舞台に開催された。オーガナイザーのNOISEMAKERをはじめ全11バンドが出演、札幌の街に爆音と熱狂の風を巻き起こした。その1日目の模様をレポートする。

1日目、まずステージに立ったのはオープニングアクトのTattletale。札幌のシーンに根ざして活動する3ピースだ。轟音が鳴り響く中「初めまして! 俺たちがTattletaleです、よろしくお願いします!」という川上龍太郎(Gt/Vo)の名乗りからスタートしたライブは、1曲目「Dawn」から凄まじい熱量と勢いで突き進んでいった。「こんなステージに立てるなんて光栄です。15分で俺らのことをどれくらい好きになってくれるか勝負しにきました。全員好きになって帰ってくださいね」。川上の放つ言葉には謙虚さと自信が入り混じる。ラストの「ChainReaction」までわずか4曲、15分。短いステージではあったが、去っていく彼らに向けられた大きな拍手はその熱いパフォーマンスがオーディエンスに刻みつけたものを証明していた。
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続いて登場したのも、地元・札幌で結成されたバンドであるHIKAGEだ。序盤、「CALLING」を終え、「KITAKAZEにオープニングアクトで出てからもう4年くらい経ってます」とGEN(Vo)。彼らは2022年、札幌芸術の森の野外ステージで行われたKITAKAZE ROCK FES.に出演していた。そこから時を経て、「いろいろ状況は変わったけど、4年越しにメインアクトとして戻ってきました」とGEN。「NOISEMAKERが諦めずに北海道を盛り上げたいっていう気持ちに応えるためなら、俺たちはいつだって力を貸そうと思ってます。ここに来ている全員の力がないとこのフェスは成功しないと思ってるんで、そこんとこ、札幌代表として皆さん、よろしくお願いします」――そこから「YAIBA」で再開したライブはその後さらにギアを上げ、重厚なメロディがオーディエンスの手を揺らした「shadow」や新曲「raw」と激しく熱く展開していく。「諦めずにバンドやってたら、Zepp Sapporoに戻ってこれたぜ!」――「Before Sunrise」を歌いながらGENが叫ぶ。その言葉には彼らのこのステージに懸ける想いが滲んでいた。
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ここまでですでに完全に仕上がっているフロアの前に登場したKjが「おはようございます、Dragon Ashです!」と叫ぶ。もちろん、このバンドを説明するのにこれ以上の言葉はいらない。そして始まった「House of Velocity」が大きなうねりを生み出してオーディエンスを揺らす。「やっちまえ!」の合言葉で繰り出された「Mix it Up」に「For divers area」、そして今となってはすっかり彼らのライブアンセムとなった「ROCKET DIVE」のカバーと、鉄板のキラーチューン連打に、飛び跳ね、頭を振り、声を上げ、拳を振り上げるオーディエンス。Zepp Sapporoはすっかりお祭り状態である。「俺たちはいつも三軒茶屋で遊んだりしてます。HIKAGEのライブにも行ったことあるし、NOISEMAKERなんて、club asiaでこの前出させてもらったし、いつも東京のど真ん中で、俺たちのホームタウンで、一緒に遊んでいます。年に1回、逆の立場になって、自分たちの地元に東京から大勢のスタッフ、大勢のバンドマン、大勢のオーディエンスを連れてくるバンド、かっこよくないですか?」。そんな言葉でNOISEMAKERを称揚すると、あとはとにかくぶち上がるのみ。「百合の咲く 場所 で」や「Fantasista」といった不朽の名曲も織り交ぜ、ラストは「New Era」。圧倒的なスケールのサウンドとまばゆい光がZepp Sapporoを包み込んだ。
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Dragon Ashに続いてステージに立ったのは再び札幌出身バンド、CVLTEである。真っ赤なライトが妖しげに場内を照らし出すなか「bloodbath.」でセットを開始した途端、その強烈なグルーヴにフロア中で手が上がり、ゆらゆらと揺れ始める。続いて「shinjuku syndrome.」。ゴリゴリとアグレッシブなライブが続いてきた中で、少し質の違う彼らの内省的なサウンドがなんとも気持ちよく、そして新鮮に響く。とはいえ、もちろんCVLTEの魅力はそれだけではない。「lullaby.」で内面の奥深くに沈んだかと思えばそこから「歌えない」で逆噴射のようにエネルギーを爆発させ、その波をフロア中に伝播させていく。「今日はCVLTEを初期から支えてくれていたNOISEMAKER、大好きなアニキたちの主催のフェスにやってきました。恥かかないよう頑張ります」。aviel kaei(Vo)のそんな言葉と共に「bloodYhell.」からライブは後半へ。「realitYhurts.」ではavielの動きに合わせてフロア中で手が揺れる。「楽しいっすね」「超幸せ」とaviel。そんな気持ちが広がって、最後にはZepp Sapporoは完全にひとつになっていた。
登場SEとなった「☆愛♡醒☆」のレゲエのリズムに乗せて「KITAKAZE~!」と叫ぶだいぽんことダト・ダト・カイキ・カイキ(Vo/Ba)。すぐさま突入した「ムーンレイカー」が一気にフロアを熱くする。突き上げられる拳と、疾走する3ピースサウンド。ナオキ(Gt/Cho)も飛び跳ねてオーディエンスを煽っている。「ENTHですけど!ぶち上げろ、こんちくしょう!」。そんなだいぽんの言葉を待つまでもなく、Zepp Sapporoは完全にぶち上がっている。「”EN”」と「”TH”」のコンボでフロアを轟音ジェットコースターに乗り込ませると、オーディエンスから湧き起こる歓声を「うるせえ!静かにしなさい!」と一喝し、「LOVE ME MORE」を繰り出し、曲中で袖から出てきたNOISEMAKERのAG&Dragon AshのKjとテキーラで乾杯。最高である。その後もガチの演奏とゆるゆるのMCで緊張と緩和を繰り返しながらライブは展開。「BLESS」や「SCUM DOGS FART」、「Urge」などを経て、最後は「みんなと飲めて楽しかったです」と「WHATEVER」。途中に北海道らしく(?)『北の国から』の名台詞を挟み込み、大喝采を浴びて3人はステージを降りたのだった。
そんな初日を締めくくるNOISEMAKERのライブは「LAST FOREVER」から始まった。「行けるか、札幌!跳べ!」というAGの声にフロアが大きくうねり出す。続けて「Change My Life」に「SADVENTURES」。腕を上げ、声を張り上げ、力強いジャンプが広がる。1日全力でライブを楽しんできたオーディエンスだが、疲れを見せないどころか、このフェスの「主役」の登場にボルテージは上がる一方だ。UTAのドラムソロを経て突入した「Flag」で最初のピークを刻み、「ただいま」とAG。「なんか言おうかなと思ったんですけど、何もいらないかな。全部伝わってる気がして、マジで感謝してます」と感情を溢れさせる言葉に大きな拍手が飛ぶ。「こういういちばんイケてる遊び場で、イケてる人たちが集まって、イケてることをしてたら、これがいつかカルチャーになって、北海道のKITAKAZEが日本のKITAKAZEになって、そのうち世界のKITAKAZEになると思うんで、ついてきてください」。そう力強く宣言すると、そんな思いを乗せた「NORTH WIND」を披露する。そこに飛び込んできたのはHIKAGEのGENとCVLTEのavielという北海道の盟友たち。このフェスを象徴するような光景が、Zepp Sapporoにさらなる熱風を巻き起こすと、「聲」ではKjも参戦。仲間たちとともに作り上げていくステージは、曲を重ねるごとにどんどん加速していくのだった。そして「Something New」で巨大なユニティを生み出して本編を終えると、アンコールではメンバーもオーデェインスに感謝の気持ちを伝える。そして最後にAGが「命続く限り、KITAKAZE続けるんで。命続く限りこの4人でNOISEMAKER続けるんで」と誓いを立てると、「明日、待ってるぜ!」と「Nothing to Lose」を届け、8年目の「KITAKAZE ROCK FES.」1日目は熱狂のうちに幕を閉じたのだった。
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Text= 小川智宏
Photo =Taka "nekoze" photo
JMS
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