最終確認

アカウントを削除してもよろしいですか?

削除する
キャンセル

新規登録はコチラ
SiiiCKに新規登録
メールアドレス 必須
会員登録には利用規約プライバシーポリシーへの
同意が必要です。

【連載】DOGTOWN スケートボードとカルチャーのつながりとルーツを紐解く VOL.1:江川芳文

ゼファー・スケート・チーム所属でZ-BOYSの一人であったジム・ミュアーが始めたブランド「DOGTOWN」。

’80年代には弟のマイク・ミュアー(スイサイダル・テンデンシーズ)も加わって、ヴェニスからカルチャーを発信していくリーダー的な存在となった。スケートボードを軸に、音楽、アート、さらにはスタイルとアティテュードが加わったのが、DOGTOWNというカルチャーである。このSiiiCKの連載では、DOGTOWNを愛する様々な人たちに登場していただき、スケートボードとカルチャーのつながりとルーツを紐解いていきたいと思う。第1回目は、YOPPIこと江川芳文が登場。江川芳文は10代の頃からスケーターとして人気を博し、故・大瀧浩史が主宰するスケートボード・チーム「T19」で活動。’94年からはブランド「HECTIC」のディレクターとして活躍し、2012年にブランド「Hombre Niño」をスタートさせている。


Photography: Jesse Kojima

https://siiick.space/writer/profile/jessekojima



DOGTOWNとの出会い


SiiiCK 最初にDOGTOWNの存在を知ったのは?


江川芳文 たぶんこの二つですね(と、写真にもある2枚のデッキを持ってくる)。「WEB」の方はリイシューなんですけど、この「WEB」と「DOGTOWN STREET」を見た時に、何だ?!という感じで影響されて。DOGTOWN STREETはスケシンさんが乗ってた板ですけど、このステッカーの貼り方に衝撃を受けちゃって。スケシンさんに衝撃を受けてるのが半分ぐらいで、DOGTOWNのネタがカッコいいのが半分ぐらいですね。そこからDOGTOWNを知りました。

Image

手にしているデッキが「WEB」のリイシュー



SiiiCK スケシンがきっかけだったんですね。


江川芳文 大瀧さん(故・大瀧浩史。スケートボード・チーム「T19」主宰)、スケシンさん(SKATETHING)、三野くん(三野タツヤ)、ニーヤン(二瓶長克)たちがカッコ良すぎて。最初は怖くて近づけなかったんですけど、頑張ってスケートボードが上手くなるしかないなと思って。それで、マックスモーションの大会に出た時に、どうにか話せるきっかけができたんです。


SiiiCK マックスモーションの大会というのは、ニーヤンが優勝した時ですか?


江川芳文 そうです。あれで僕、6位くらいになったんですよ。当時は世代が変わっていったじゃないですか。ストリートというコンテンツが出来てきて。とにかくスケボー上手くなろうと思ってた時に、エリック・ドレッセン、スコット・オースターとかのDOGTOWNのライダーにも目が行って。ヴェニスっていうところがあるらしいっていうのを聞いて。15歳の時にSTORMYの社長と初めてヴェニスに行ったんです。ASRがサンディエゴであったので、それの視察です。DOGTOWNはとにかく自由な感じで、カッコ良かったんですよね。板にしても、手で持つところを彫刻刀で切って持ちやすくしたり、ノーズがなくなるまでウォールウォークの練習をやったりとか、僕もやってました。まだノーリー、オーリー、キックフリップとかが発達する前で。とにかくトラックが板にくっついて、移動できれば良かったんです。


SiiiCK ジャンプランプが人気の時代でしたからね。


江川芳文 だから折れさえしなければ良くて。テールもだんだん短くなっていって、それがカッコいい時代だったんです。クリスチャン・ホソイの板とか、とにかくオーリーが飛ばなくて嫌でしたけどね。DOGTOWNの板も、今はコンケーブが変わりましたけど、角ばってて真っ平だったから、全然飛ばなくて。けど、ニーヤンは同じデッキでとんでもなく飛ぶんですよ。


SiiiCK DOGTOWNを知る前に好きだったスケーターとか乗っていた板は?


江川芳文 最初に乗った板はVISIONのトム・グロホルフスキで、パンクっぽいグラフィックの板を最初に買って。Ventureのロイヤルブルーのトラックをつけて。何故か、Santa CruzのBulletか何かのウィールを買っちゃって。色で選んでました。好きなスケーターはスコット・オースターですね。

ImageImage

SKATETHINGが乗っていたというDOGTOWN STREET



スコット・オースター


SiiiCK スコット・オースターのどこが良かったのですか?


江川芳文 色気があって、華があるじゃないですか。全然関係ないセクシーな滑りをするんですよ。何故か惹かれたんですよね。でもストリート・スケートで、H-STREETとかが出始めるようになって。両極端なスタイルになっていった時、僕はスタイルとトリックの間ぐらいで、でもオールラウンドがカッコいいなっていうスケーターでした。


SiiiCK スコット・オースターはその後、DJとしても活躍していたから、YOPPIと似ていますよね。エリック・ドレッセン、スコット・オースターと出会ったタイミングはどこでした?


江川芳文 ロッテの大会という(注:’89年に開催された伝説の大会「Lotte Japan Cup」)、日本で大きな大会があった時ですね。でも大会の前に、興奮しすぎて僕は足を折っちゃって。招待されたんだけど、出れなくて。頑張って練習したら、足にお尻が乗っかって、剥離骨折みたいになって。あの時は意気消沈しましたね。


SiiiCK その前に、アキ秋山さん、川村諭史と一緒に行って出場したアメリカの大会で、すでにドレッセンとオースターとは会ってませんでした?


江川芳文 Savannah Slamma IIIですね。その時はドレッセンも見たし、オースターもいました。もちろん話しかけられるわけでもなくて。ドレッセンもオースターも好きだし、トミー・ゲレロ、ナタス・カウパス、マーク・ゴンザレスも好きですけど、みんな上手い具合にバラバラなのに、仲がいい感じがあったんですよ。マーク・ゴンザレスのランの時にみんなが見に来てたり、ロドニー・ミューレンがやる時にみんなが見に来てたり。そういうのを見れたのは良かったですね。みんなの中に引き出しがいっぱいあって、一人ひとり違うんだけど、ちゃんと尊重する感じがあるんです。当時は僕一人で頑張ってアメリカの大会に行ってましたね。’91年にサンフランシスコのど真ん中で行われた「Back to the City」という大きな大会にも2回出て。1回目の時は一人で大会にエントリーして、憧れてるスケーターと同じヒートだったりすると、全然思うように滑れなくて。現実、一人だから心細かったんです。でも唯一、眞木蔵人くんと何人かの友人だけが応援に来てくれたんです。蔵人くんは当時、サーフィンの修行でLAに住んでたのかな? あれは本当にうれしかった。とにかく一人で動いてたので、切羽詰まったヤバ顔だったですよ。大会に出て追い込まれると、大体ヤバ顔になるんですよ。その後、シンゴちゃん(岩崎進吾)が大会に行く時、大瀧さんとT19でサポートとして一緒に応援しに行ったんですけど、シンゴも俺と同じヤバ顔になってて。「ヤバい、ヤバ顔になってる」って言ったら、「おまえもな。昔同じ顔だったぞ」って、大瀧さんに言われましたね(笑)。だから、堀米雄斗くんがどれだけヤバいのかもよくわかるんです。今は日本人が民族大移動のように、海外の大会に出場できてる現状は本当に最高です! 比べようがないけど、昔はそんなことはなかったから。


SiiiCK 今みたいにフレンドリーじゃないですからね。


江川芳文 上手い下手とか関係なく、ガッて入らないと、滑れないんですよ。


SiiiCK 当時、YOPPIは他のスケーターよりも全然海外を攻めていたし、気後れしているイメージはなかったですけど。


江川芳文 だって気後れしてると負けてしまいそうで。そんな中、ASRでトミー・ゲレロに向かって、「スポンサー・ミー」とか言ってたんですよ(笑)。いきなり。それもヤバ顔で。自分でもびっくりですよ。それで覚えてくれて、その後仲良くなったんですけど。


SiiiCK クリスチャン・ホソイの家に一緒に行った時も、スケートもビリヤードも気後れせずにやっていましたよね。


江川芳文 それはロサンゼルスクラブのおかげで、ビリヤードが上手かったからですよ(笑)。三軒茶屋にあった店で、スケートパークとビリヤード場が一緒にあって。スケートボードをやって、飽きたらビリヤードをやってたんです。こないだマーク・ゴンザレスが日本に来てたでしょ? 藤原ヒロシくんに、「YOPPI、覚えてるでしょ?」って紹介されたら、「ロサンゼルスクラブ!!」って指を指されて(笑)。爆笑でした。その時はゴンちゃん(マーク・ゴンザレス)から、「おまえに板をあげたいから取りに来い」って言われたんです。その時の印象もあったのかもしれないです。僕は鼻息フンフンで一緒に滑ってました。そういういい話があって、20年後に、「ロサンゼルスクラブ!!」ですよ(笑)。



DOGTOWNの普遍的なスタイル


SiiiCK DOGTOWNから受けた影響みたいなものは?


江川芳文 ドッグタウンに乗ってる人は、コンバース、リーバイス、白Tというスタイルが異常にカッコいいなと思って。ずっと変わらない普遍的なスタイルじゃないですか。だから今歳を取っても、その格好でいられるんです。誰が作ったわけでもないけど、理想的なスケーターのスタイルかなと思ってて。そこから細身のストレッチ素材のデニムを履くヤツとか、ブカブカのヒップホップ・スタイルのヤツとかいろいろ出てきたんだけど、結局ドックタウン的な普遍的なスタイルが間違いないのかなって。ただ、’90年代になった時、ヒップホップの影響もあって、NYにかぶれ始めたんです。それまでは、まだNYとLAの仲が悪い感じもあったし、スケートボードはカリフォルニア発祥とされてるから、当時はNYのスケーターがダサいとされてたんですよ。


SiiiCK NYのスケーターがカッコいいってなったのは、映画『キッズ』からじゃないですか?


江川芳文 たぶんあそこら辺から徐々にですね。その前は、LAでNYのブランドを着てスケートしてると、ゴミを投げつけられたり、指を指されて笑われたりしたんです。で、SFのスティーヴン・キャールズっていうヤツが、NYに行って、全身POLOで帰ってきてから、何かヒップホップがOKみたいな感じになって。そういう裏番的な存在がいたんです。


SiiiCK DOGTOWNの場合、ジム・ミュアーの弟のマイクがスイサイダル・テンデンシーズをやっていたし、ヴェニスにはギャング・カルチャーもあったから、ハードコアなイメージもありましたよね。


江川芳文 俺、スイサイダルとか全然聴いてないんですよ。全然違う、ラヴ・アンド・ロケッツとかが好きだったんで。ギャング・グリーンとかミスフィッツは聴いてたんですけど。スイサイダルは聴かないから着てもいないんですよ。そういうのは大事にしてたかもしれない。あと、レールバーを取ったのはDOGTOWNが最初じゃないかな?って。’90年ぐらいまでは、みんなレールバーがデフォルトで、板につける感じだったんです。アーロン・マレーがレールバーをつけてない、ラフな感じでやってて。たぶんそこからストリートの人がレールバーを1本取って、両方取ってという流れになっていったんだと思います。


SiiiCK アーロン・マレーは当時会いました?


江川芳文 名古屋の大会は一緒でした。大野薫さんもいました! クリスチャン・ホソイ、パット・ノーホーもいましたね。


SiiiCK アーロン・マレーはジェシー(ESOW)の方が好きだったんですよね。


江川芳文 僕はオースター派だったので(笑)。アーロンは大瀧さんが仲良かったんですよ。とにかく大瀧さんの影響が大きかったですね。大瀧さんはDOGTOWNで働いてた経験もあって、聞いた話がスゴすぎました。その後大瀧さんに連れられてジム・ミュアーの家にお邪魔した時に、奥さんだか彼女だかが見たことのないDOGTOWNのスウェットパンツを履いてて。それがとにかくカッコ良くて。トイレに行くと、DOGTOWNのミスプリントのTシャツがタオルになってたり。盗みたくなるくらいカッコ良かったです。


SiiiCK 大瀧くんは当時、グラフィックが2つプリントされているようなTシャツをよく着ていましたよね。


江川芳文 着てましたね、ランダムプリント的な。それとは違うけど、僕、形見で持ってますよ。大瀧さんがシルクで3色でどれだけきれいに刷れるかの、刷り見本のTシャツ。今見てもスゴく参考になりますね。

Image



スケートボードとカルチャー


SiiiCK その後、大瀧くん、スケシンのいるT19のチームに入りましたよね。T19に入ったきっかけは何かあったのですか?


江川芳文 DOGTOWNって地域密着で、ヴェニスを拠点にしたスケーターの集まりなんです。それを大瀧さんは、アメリカを追いかけるというよりかは、自分たちの場所として東京のT19というのをやるというので、「おまえも来い」という感じでした。僕もずっとアメリカを追いかけすぎてて、ちょっと疲れちゃって。「スポンサー・ミー」で疲れちゃったんです(笑)。今でこそ、インスタとかがあるけど、当時は全然違ってて。とにかく顔を覚えてもらって、一緒に滑って、そでもまた、振り出しに戻って、「おまえ誰だっけ?」みたいなのはしょっちゅうで!


SiiiCK とは言え、アメリカのSLANDERからロバート・ウィリアムスの絵の板を出しましたよね。


江川芳文 あれは奇跡的でしたね。ボブ・シュメルツァーがスケーターを探してるということで、声がかかったんです。ボブのいるサンノゼのスケートパークに1ヶ月半住んでた時に、「このグラフィックどうかな?」って見せてくれたのがロバート・ウィリアムスの絵でした。


SiiiCK 結局、ボブたちはみんなパーティピープルでしたよね(笑)。


江川芳文 何しに行ってるのかわからなくなって(笑)。


SiiiCK 当時影響を受けた、スケートボードとファッション、カルチャーみたいなものは、Hombre Niñoも含めて、後にどういう風に形になっていったと思います?


江川芳文 何も変わってないんですよ。音楽がなくてもつまらないし、スケートボードをやめちゃうのもちょっと違うし、どこかが欠けないように、バランス良く遊んでますね。


SiiiCK あと、この前のHombre Niñoの展示会では、仲間のブランドが何ブランドも参加して、合同展示会みたいになっていましたよね。あのクルー感がいいなと思いました。


江川芳文 一緒に同じ方向を向いてるクルーでどうにか士気を上げたいなとは思ってて。そういうのってスケーターっぽいじゃないですか。あと、インディペンデントでありたいっていうのがちょっとあって。何でもいいわけじゃないんで。ルーザー側でいたいし、売れすぎちゃうのは怖いので(笑)。手の届く範囲で好きな人が好きなブランドを着てくれるだけで充分だなっていう。


SiiiCK 現在、Hombre Niño以外に手がけていることは?


江川芳文 XLARGEもやってるし、Fucking Awesomeは支部的なことをやってます。SARCASTICも始めました。SARCASTICのポール高橋のこだわりもある意味、ドッグタウン的だと思いますね。あと、SUBWAREも始めました。


SiiiCK もしDOGTOWNとコラボをするとしたら、どういうものを作ってみたいですか?


江川芳文 4色分解ではなく、ちゃんとシルクの版で作ってみたいですね。黒のボディしか作らないとか。DOGTOWNは水色が多かったので、水色とか。あと、DOGTOWNって、ニセモノも多かったじゃないですか。急にDOGTOWNのマークのタグが入ったTシャツが出てきたり。あれ?!ってなるんですよ。Fruit of the Loomが正しいのか、何が正しいのか。ジムにどこら辺まで覚えてるのか、インタビューをしてからもの作りをするのも面白いかもしれないですね。



Image

Blocked Line SS Shirt ¥15,400

No: DT-S-002 

Material: Cotton70%, Polyester30% 

Size: M / L / XL 

Color: SAX / C.GRY / BLK 


ImageImage

Paisley Bandana ¥1,980

No: DT-M-002 

Material: Cotton100% 

Size: W54×H54 (cm) 

Color: BLU / BLK



DOGTOWN

https://www.dogtownskateboards.co.jp/ja

Instagram: @dogtownskate_jp

Facebook: @dogtown.jp


江川芳文

Instagram: @yoshifumiegawa


Hombre Niño

https://www.hombrenino.com

Instagram: @hombrenino


コメント

0件