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Red Moons Studios アムステルダム出身、ヒップホップ・カルチャーを背景に、オリジナルのコンセプトとアプローチで世界に出ていく、三人の映像制作チーム

バス・ハセラーハー、イファール・アティルガン、トム・ファン・フロニンゲン。

アムステルダムで生まれ、地元のヒップホップ・カルチャーで育った三人の友達が、それぞれの才能を結集させて始まったのが、Red Moons Studiosだ。映像制作チームであるRed Moons Studiosは、コンセプト、撮影、編集、それぞれの段階で、他とは全く異なる視点、アイデア、アプローチで映像を制作。彼らのこだわりは、ロケーション場所から細かなエフェクト処理に至るまで、あらゆるところに行き届いている。日本が大好きで、現在4回目の来日中である彼らは、日本のヒップホップ・アーティストのMVも数多く手がけており、今年2025年から、クリエイティヴ・エージェンシーの1% PLUSに所属することになった。三人のうち、先に来日していたバスとイファールに話を聞いた。



カルチャーのルーツと三人の出会い


SiiiCK ストリート・カルチャーの入り口はどこでしたか?


イファール カルチャーにハマったのはハイスクールの時だね。オランダでは2015年ぐらいからヒップホップとストリート・カルチャーが盛り上がりを見せてて、周りの友達の影響もあって、オランダとUSのヒップホップも聴き始めたんだ。ミュージックビデオにもハマったし、ピンクのドレッドとかグリルズみたいなスタイルも大好きになって、カルチャー全体が好きになったんだ。


バス 僕は父がビデオディレクターなんだ。MVも作るし、劇場用の映画も作る。父の影響で映像はずっと好きだったんだ。父は僕をヒップホップのMVにも出演させたこともある。ラッパーが猿の役で檻に入れられて、そこから逃げ出すんだけど、そこには僕たち兄弟の二人がいて。まだ4歳だったから、本物の猿だと思ったし、恐ろしかったよ。あれはトラウマになったな(笑)。


イファール お父さんはリアルなリアクションが欲しかったんだろうね(笑)。


バス イファールが言うように、アムステルダムには新しい波が来てた。新しい音楽が生まれて、ヒップホップは僕たちにとって大きなものになった。イファールからSoundCloudでLil Pumpを教えてもらって。USのヒップホップにハマったね。カルチャー全体がそういう風に爆発したのには驚かされたよ。


SiiiCK 三人はどのようにして出会ったのですか?


イファール バスとはずっと学校が同じで、ハイスクールでクラスが同じになってから友達になった。一度、バスが友達のMVを遊びで作ってたことがあってね。バスの部屋でチルしてたんだけど、編集の時、エフェクトで苦労してるから手伝ってくれないかって言うんだ。手伝ってみたら楽しかったから、僕の部屋で編集までやったよ。そこからバスのビデオ制作を手伝うようになって、僕のビデオも見せるようになったんだ。


バス それにけっこう食らわされたんだよね。


イファール 二人でビデオを完成させた時に、一緒に会社でも作らないかって話になったんだ。当時の僕たちはまだ17歳だった。


バス 最初は友達とスモークしながら楽しんでビデオを作ってたんだけど、1年経った時にスモークをやめて、向上心を持とうと思ったんだ。そこからが始まりだね。


SiiiCK トムがそこに加わったのは?


バス 3年後だ。トムもハイスクールの友達で、医学部で勉強してたんだけど嫌になってて。あるタイミングで、Red Moonsに入って、一緒にクリエイティヴなことをやらないか?って言ったんだ。そこから僕たちがチルして、ハングアウトしてるビデオを作り始めたんだけど、トムの編集が素晴らしくてね。変わってたし、作るのも早かったんだ。僕とイファールはすでに3年間毎日ビデオ制作をやって、ありとあらゆることを学んでたんだけど、トムはその時点ですでに素晴らしかったんだ。「学校もやめて、全部やめて、僕たちに加わりなよ。後悔はさせないから」って言って。今じゃチームの一員だ。

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Red Moons Studiosの立ち上げと目指したこと


SiiiCK Red Moons Studiosの名前の由来は?


イファール 会社を始めるに当たって、名前を何にしようかブレーンストーミングをして。いくつかアイデアが出た後に、「Red」になったんだ。何故「Moons」にしたのかはわからないんだけど、何にでも合うし、ロゴを作るにもいいなと思って。言葉にした時、感じるものがあったんだと思う。


バス これだってなったんだ。僕たちの最初のビデオが出来た時、まだ名前がなかったから、Red Moonsにしたんだ。特別な意味はなかったけど、意味は後付けで考えてみた。僕たちは高い視点からみんなのことを見てるわけから、僕たちは複数の月(Moons)みたいなものだ。それに、今のシーンで起こってることのすべてを俯瞰して見てるわけだからね。


イファール いつも赤い月を見ると幸運の兆しを感じるからね。スピリチュアルだし、物事が正しい方向に向かうのがわかるんだ。


SiiiCK Red Moons Studiosを立ち上げた時、世の中にはすでに数多くのヒップホップのMVが溢れていましたよね。その中で自分たちとしては、他とはどう違う新しいこと、ユニークなことをやろうと思いました?


バス 僕たちはまずはプラットフォームを作りたかった。コール・ベネットはLyrical Lemonadeという大きなプラットフォームをアメリカで作ったよね。そこで彼は自分の好きなアーティストたちを呼んで、自分の映像チャンネルに出して、世の中にアピールしたんだ。僕たちはそれと同じことをアムステルダムでやろうと思った。自分たちの好きなアーティストに声をかけて、「MVを無料で作るよ。だけど、僕たちのチャンネルでアップさせてくれ」って言ったんだ。


イファール そこから3年間はお金にはならなかったけど、どんどんアーティストをチャンネルに出していった。


バス それで、アーティストがビッグになると、僕たちもビッグになっていくんだ。

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SiiiCK 3年経った頃に、ターニングポイントになるような出来事はありました?


イファール オランダにガーナ出身のアフロ・ミュージックのグループがいるんだけど、僕たちのMVを観て、一緒にやりたいって言ってくれて。ガーナに連れていってもらったんだ。


バス 無料で6本のビデオを制作したんだけど、旅費とか経費はすべて出してくれた。ギャラは出なかったけど、僕たちの待遇は良かった。それまでにもビッグなアーティストと仕事をしたことはあったけど、冷たい扱いを受けたこともあったんだ。でもこの時に、これを続けていけば、もっとビッグなアーティストとの仕事もできるだろうし、そのうちお金もついてくるだろうと思えたんだ。


イファール ガーナでは過去最高の仕事もできた。ちゃんとしたミュージックビデオを初めて制作することができたんだよね。実際にMVが公開されると、大好評だったし、僕たちの名前も広がった。それが最初のターニングポイントになると思うね。


バス 同じ年には、オランダでさらにビッグなアーティストとの仕事もできたし、お金だってもらえたんだ(笑)。他とはどう違うことを目指したのかという質問に戻ると、僕たちは単なるビデオクリエイター以上の存在になりたかった。それで1年経った時に、僕たち主催の最初のイベントをやってみた。それはパーティなんだけど、僕たちが単にビデオを作るだけではなく、プラットフォーム作りをやるんだというのが伝わったんだと思う。だけどすぐにコロナ禍になって、イベントを続けることができなくなってしまって。それでも多くのアーティストが僕たちと仕事をしたいと言ってくれたんだ。僕たちは制作費が安かったし、クオリティも上がってたし、名前も知られるようになってきたからね。有名なビデオクリエイターには発注できないから、僕たちのところに話が来たわけだ。

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日本での活動


SiiiCK コロナ禍が明けてからはどうしました?


バス 日本に遊びで行きたいと思った。


SiiiCK その理由は?


バス ポケモン(笑)。


一同 爆笑


バス 子供の時はポケモンが一番だった。子供の頃の思い出が忘れられないから、日本に行きたかった。あと、日本は大都市だから行きたかったというのもあるね。東京は夜も明るいし、24時間休まないし、’80年代っぽいところもあればモダンなところもあるから、クレイジーだと思った。それで、東京でビデオを1本作ってみたいと思ったんだ。その時にPUNPEEと出会うことになって。PUNPEEからはスゴいモチベーションとインスピレーションをもらえたね。それで、日本で何本もビデオを作って、仕事にしようと思ったんだ。あと、ゆるふわギャングはアムステルダムまで僕たちを訪ねてくれた。あれは特別なことだったね。


イファール 彼らがアムステルダムに到着して、ディナーに行って、ハングアウトして。ヴァイブスがピッタリ合ったから、ずっと笑ってたよ。2日後には彼らのMV「Let's Go」を作ってたね。あのビデオはグッドヴァイブスでハッピーなものになったから、いつ観ても笑顔になってしまうんだよね。


SiiiCK PUNPEEからは、日本のどのラッパーがイケてるのかを教えてもらったんですよね。


バス PUNPEEに聞いたら、イケてるラッパーのリストを、説明入りで送ってくれたんだ。そこからLEXと知り合ったし。LEXの「ERiCA」を聴いて、客演してるSANTA(SANTAWORLDVIEW)のことも知った。それで1%のマリアに連絡を取ったら返事をもらって。そこから先はバタフライエフェクトみたいに広がっていったね。それが2022年のことで、3週間で8本のMVを作ったんだ。だから毎日、企画を立てて撮影してたことになるね。あと、パーティもだけど(笑)。ゆるふわギャングとは富士山にも行ったよ。


イファール 僕たちはすっかり日本にハマってしまったんだ。


バス いろいろなところに出かけて、新しい人たちとの出会いがあって、パーティもすれば、クリエイティヴなことだってする。日本からオランダに帰国した時に、あの体験は一体何だったんだろう?ってなったよ。短い間だったけど、あらゆることが起きたからね。しかもみんなが僕たちのことをオープンに受け入れて、歓迎してくれた。そこがオランダとは違ってたんだ。オランダはクラスの上下があるし、アーティストとクリエイターの間には距離があるから。だけど日本ではエネルギーもヴァイブスも同じだったんだ。


SiiiCK 現在はアムステルダムと日本を行ったり来たりですか?


イファール 今回の来日は4回目だ。2022年の11月、2023年の夏、2024年の3月、そして1年後の今また来てるから。


バス 今回の日本は4ヶ月滞在する予定だ。


SiiiCK 撮影するロケーション、色味や質感、ストリーテリング、エフェクトなどなど、いろいろこだわりがあるとは思うのですが、Red Moonsならではのクリエイティヴなアプローチについても聞かせてください。


イファール 僕たちは何年もかけて自分たちのスタイルを確立してきたと思う。初期の頃はスキルを磨いて、新しいエフェクトを試してきたんだけど、それが月日を経て、知識もかなり増えて、いろいろなことができるようになった。ディテールにもこだわれるようになったし、新しいコンセプトで新しいことにトライもできてる。ビデオクリエイターの多くは、すでにあるような世界観で一つのスタイルを作ろうとしてるけど、僕たちはコンセプトがハマるまで何日も考えるし、コンセプトがオリジナルなものであれば、ビデオもオリジナルになると思ってる。そこが僕たちの特別なところなのかもしれないね。


バス それに僕たちは三人いるから、マインドも三つあるんだ。お互いにアイデアを出して、話して、そこにさらにかぶせていくから、アイデアがどんどん大きく膨らんでいくんだ。


イファール コンセプトの段階でそういう感じだし、撮影当日の段階、編集する段階もあるから、ステージが三つあるんだ。撮影当日に新しいアイデアが加わることだってあるし、編集する時にもいろいろとやりたくなってくる。なるべく良いビデオを作りたいというのは、常に心がけてるね。


SiiiCK 日本で撮影したMVを観ると、いつも良いロケーション場所を選んでいるので、驚かされるのですが。


バス 最初はGoogle マップで調べるんだ。適当にピンを立てて、その近所を見てみる。お気に入りの場所をたくさん見つけて、リストを作ってるんだ。

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限界なしの発想と今後のプラン


SiiiCK 毎日忙しく仕事をしている中、どのようにインスピレーションと新しいアイデアを常にキープしているのですか?


バス 自然とそうなってる感じだね。新しい曲を聴くたびにフレッシュなヴァイブスを感じるし、それをビジュアル化もできるし、2回目に聴く頃には必ず何かが浮かんでくる。アイデアはそこから生まれるんだ。今では同時に10曲聴くことが当たり前になってるけど、難しいことではなくて。7年間続けてきたから鍛えられたのかもしれない。それにこういう実験もやってるんだ。トラヴィス・スコットのようなビッグ・アーティストの曲を聴いて、ちょっとした脚本を作ってみる。そうするともう限界なしのクレイジーなアイデアが浮かんでくるんだ。もちろん、予算が100万ドルもあればクレイジーなコンセプトは2分で浮かぶとは思うんだけどね。


イファール 限界なしというのが重要で。予算を聞いたりすると、ここまでが限界だとか決めてしまいがちなんだ。だけど自由な発想を持ってすれば、そんなことは関係なく、簡単に考えられるんだけどね。


バス 予算が1000ドルだったとしても、その1000ドルは置いといて、自由に考えればいい。どう上手くやりくりするかは最後に考えればいいことだから。それで最終的には、自分たちの取り分が減ってしまうこともあるんだけどね(笑)。今も壮大なアイデアのビデオを作ってるところなんだけど、数万ドルの予算でもできるし、数千ドルの予算でも可能だったりするんだ。複雑な部分を簡単にすればいいだけで、コンセプトさえ変えなければいいわけだから。


SiiiCK そこがRed Moonsの強みなんですね。今後のプランは?


バス まずは日本をエンジョイしたいね。


イファール 日本で最高のビデオ作品を作りたい。日本人に僕たちRed Moonsを知ってもらいたい。僕たちのやりたいこと、僕たちのビジョンを知ってもらいたい。それが目標になるかな。


SiiiCK 長い目で見た時の目標は?


バス またロンドンに行きたいと思ってる。ロンドンでは去年の終わりから仕事が始まってて。ギャラはないけどビッグ・プロジェクトのディレクターをやらないかという話ももらってる。ロンドンでは、Pozerの「Shanghigh Noon」も手がけたし、あのビデオは僕たちにとってマスターピースと言えるくらい最高のビデオになって、イギリスでもバズって、ベスト・ミュージックビデオにもノミネートされてる。日本に滞在した後はロンドンに行って、ロンドンでビッグになって、そこから世界制覇をするつもりだ。


イファール いつかアメリカにも行きたいけどね。


バス あと、5月1日にHARLEMでイベントをやるよ。HARLEMではずっとイベントをやりたかったんだ。今回はHARLEMの28周年で、ECLECTIQUEとのコラボ・パーティなんだ。そこではVJがいて、僕たちのビデオのショーケースも見せる予定だ。僕たちがMVを手がけたSANTAWORLDVIEWとBonberoもライヴで出演するよ。



Red Moons Studios TOP 5 ビデオ


Pozer - Shanghigh Noon


Glizz - Inconsistent


Lusho - Slecht Nieuws


Leon Fanourakis & Taka Perry - EXPRESS


King Promise - 10 Toes ft. Omah Lay



Eclectique × Red Moons 

-HARLEM 28TH ANNIVERSARY-

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日程:2025年5月1日(木)

場所:渋谷 HARLEM

時間:22:00-05:00


SHOT LIVE: Bonbero & SANTAWORLDVIEW

DJ: HOKUTO, FUJI TRILL, NikkaNinja, KOTARO, LEAH, SHO

VJ: REAKS


TILL 25:00  ¥1,000/1D

AFTER 25:00  LADIES ¥1,000/1D  MEN ¥3,000/1D



Red Moons Studios

https://www.redmoons.nl

Instagram: @redmoonsstudios

                 @bas_haselager

                 @ivaratilgan

                 @tomvangroningen

YouTube: https://www.youtube.com/@RedMoonsStudios


1% PLUS

Instagram: @onepercent_plus


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