2025年9月24日20時からのライヴ配信開始は少し遅れてスタートした。
収録場所のリハーサルスタジオには機材が置かれていて、そこに横山健と難波章浩の二人が登場する。
難波章浩:健くんがこういうのをやってみようかと言ってくれて。健くん、対談番組なんですかね?
横山健:僕と難ちゃんから、みなさん直接話したいことがあって。Hi-STANDARDの音源が2022年の「I’M A RAT」で止まってて、3年経ってるんです。なるべく自分たちの言葉でみなさんに説明したいなと思って、この場を設けさせてもらいました。
話は「I’M A RAT」のリリース、ドラマーの恒岡章の死、SATANIC CARNIVAL 2023の出演、その後のドラマーのオーディションで残念ながらドラマーが見つなかったこと、2024年3月のNOFXの最後のジャパンツアーに同行したことに及ぶ。
難波章浩:「I’M A RAT」はマイク(NOFXのファット・マイク)から連絡があって。自分たちが作った曲を友達にカバーさせて、友達の曲をカバーするアルバムを、最後に出すというコンセプトだった。「おまえらも1曲やるか」という話になって。健くんは何回も何回もマイクにNOFXを止めないでくれって言ってたよね。それでツネちゃん(恒岡章)と三人でスタジオに入って、ハイスタなりにやってみようってなって。せっかくスタジオに入ってるから、新曲も作っちゃおうというので、2曲ぐらい手をつけたんだよね。
横山健:三人で次のアルバムに向けて動いてたんだよね。
難波章浩:ハイスタが久々にライヴをやるっていう時に、どこからやろうってなったんだよね。その時にI.S.Oちゃん(PIZZA OF DEATH RECORDS)から、SATANIC CARNIVALに誘われて。ハイスタは他のフェスに出ることがあまりないんだけど、良い機会だなと思ってそこから行こうってなった。
横山健:三人でウェブミーティングをした時に、ツネちゃんがキッとした顔をして、「やらない理由がない」って言って、スゴい乗り気だった。
難波章浩:その時に何らかの作品を持って、そこから行こうってなった。
その時のプランは、グリーン・デイの来日ツアーで最初はダブルヘッドラインという話があったので、SATANIC CARNIVAL、グリーン・デイ、そこからNOFXのラストツアーで花を飾り、自分たちの活動をしていこうというものだったという。
横山健:その後にアルバムを出せそうだという青写真があった。でもツネちゃんは亡くなってしまった。
難波章浩:直接言葉にするのは難しいけど、とにかく落ち込んだ。でも、SATANIC CARNIVALの開催が近づいてくるわけよ。どうしようかってなった時に、そこでツネちゃんのことを伝えられるようなライヴをやろうかってことになって。
横山健:ナヲちゃんとEKKUNとZAXの三人にドラムを手伝ってもらって。いびつな形ながらも、気持ち的にはツネちゃん追悼の気持ちはあったよね。
難波章浩:でも健くんが言ってたのは、追悼ライヴにはしたくないということだった。そこで三人の力にを借りてステージに立てたというのはスゴい良いかった。でもぼっこり心に穴が空いちゃって。でもハイスタを止めたくないっていうのは、健くんと話し合ってて。
横山健:難ちゃんが「このままでは終われないよ」って言ってたのは覚えてるんだよね。
難波章浩:「I’M A RAT」の時、ツネちゃんのドラムがスゴかったんだよね。絶対密かにトレーニングしてたんだろうなと思ってたし、バリバリやる気だったんだなって。ツネちゃんは天国に行っちゃって目には見えないんだけど、常にそばにいるような気がして。もし健くんが良ければやりたいという話をして、健くんも「よし、やってみようか」って。でもハイスタはサポートメンバーでやっていくというタイプのバンドでもないから。
横山健:できれば正式なドラマーがいて、人前に出るのがいいねっていう話を二人でして。そんな中でドラマーのオーディションをしたわけですよ。
難波章浩:オーディションをやりたいって健くんに伝えた理由は、ハイスタとマッチングできる人が世界中にいると思って。そう人たちと出会いたいなと思ったんだよね。それでオーディションをやったら、けっこう反響をいただいて。結果的には「この人」ということにはならなかったんだけど、俺はあれでめちゃくちゃ励まされたところがあった。改めてこの場で、応募してくれた方、ありがとうございました。
横山健:その後、NOFXが日本にラストツアーに来るから、僕たちはそこでヘルプを頼んで出ることになって。
難波章浩:そこでサポートをお願いしたのがZAXだった。
横山健:そしたら初日の名古屋がスゴく良かったんだよね。
難波章浩:その時は辛かったけど、めちゃくちゃ落ちた時は健くんに連絡した。そこで励ましてもらって。
横山健:難ちゃんはこの数年で個人的にもいろんな出来事があったじゃない?
ここで話は難波章浩に起こった様々な困難に及ぶ。NAMBA69の活動休止、恒岡章が亡くなった2ヶ月後の母の死、その翌年の父の死……。難波章浩は事情を話し、これほど人生のことを考えさせられたことはなかったと話す。
難波章浩:立ってることさえ辛い時もあった。その時に健くんに励まされたし、何故ラーメン屋(なみ福)をやってるのかと言われたりもしたけど、やれることがあって、何も考える時間がないくらい忙しかったから、それも良かった。バンドマンだったから、それがパカッと止まってしまって。ツネちゃんが目の前からいなくなっちゃったけど、俺はハイスタをやりたい、NAMBA69ももちろん同じようにやりたいけど、ハイスタをまたしっかりという姿をみんなに見せて、安心したいなっていう気持ちが強かった。
横山健:俺も歳をとってきて身体が動くなった時に、後悔をしたくなかった。今後はKen Bandとハイスタの活動を分けることもやめようと思ってた。俺の気持ちも難ちゃんの気持ちもハイスタに向いてたところだった。タイミングが悪かったというのはあまりにも軽すぎるけど、三人のバンドで三人の人生があるから、しょうがないんだよね。
難波章浩:どっちのバンドもドラムがいないって、こんなにも寂しいのかって。その中で自分で弾いたりもして、ずっと音楽を離れなかったんだよね。
横山健:「I’M A RAT」から難ちゃんとしょっちゅう電話してて、何でこんなに困難が降りかかってくるんだろう? 人生なんだからしょうがないよねと思いつつも、俺はなみ福があってくれて良かったと思ってる。
難波章浩:俺も腐りそうになったけど、家族がいて、健くんがいて、やっぱり俺は音楽がやりたい、ステージに立ちたいという目標があって、これは俺の人生の修行だから、ここを乗り越えた姿を音にして表現できたら良いのかなと思って。ハイスタの曲に励まされたし、ハイスタは純粋なことを歌ってたんだなと思った。
横山健:実は俺たち、ハイスタに関しては諦めてなかったんだよね。難ちゃんからものスゴい長さのベースの弾き語りとか送られてくるんですよ。誰かに対して吐き出さざるを得なかったんだろうな。でもドラマーは、ツネちゃんの代わりを探してたから見つからなかった。そこでやっと俺たちはわかった。俺たちは何とドラムを見つけました。
難波章浩:オーディションの後、落ち込んでたんだよね。その時にスゴく連絡をくれて、「俺はそばにいますよ。何でも言ってください」って言ってくれた人間がいたんだよね。
横山健:それで二人でスタジオに入ったりしたんだよね。
難波章浩:新潟でスタジオに入って。何がどう形になるとかでもなく、ただ生のドラムの人がいて、ベースを弾いてるだけで、俺は幸せで、その瞬間がほんとにかけがえがなくて。
横山健:そのドラマーを連れて、僕たちはNOFXのラストツアーに出たわけだよ。
難波章浩:じゃぁ紹介しましょうか。
横山健:お待たせしました。みなさんやっとたどり着きました。新しいドラマーは難ちゃんに紹介してもらいましょう。
難波章浩:Hi-STANDARDの正式メンバーとしてこれからドラムを叩いてもらいます。紹介します。ZAXです。
ここでZAXが笑顔で登場。
ZAX:よろしくお願いします。ZAXといいます。一生懸命やらせてもらいます。よろしくです。
配信開始から50分ほど経った20時55分、難波章浩はおもむろに、「じゃあ一発音出してみようか?」と一言。横山健はトイレに行く。
難波章浩とZAXが二人で「MY HEART FEELS SO FREE」のイントロを弾き始めた頃、横山健が合流。ここで少し残尿の冗談の話になる。
難波章浩:ハイスタでツネちゃんと一番最初に作ったオリジナル。人生、何だかんだ言って楽しく生きましょう。最大級に!
三人が演奏を始めた曲は「MAXIMUM OVERDRIVE」だった。
横山健:うれしい風景だったな。
難波章浩:マジ解放された。
話は、NOFXとのツアーの後、三人でご飯を食べた時に、ZAXがHi-STANDARDの正式メンバーとなった話になる。そこからZAXがどういう人間なのかという話題に。
横山健:難ちゃんから見たZAX像は?
難波章浩:人間がスゴく良くて。
横山健:ZAXはいいヤツすぎて信用できなかった。何か裏があるんじゃないか、それが見えなかったから怖くて。こんなにまっすぐのヤツ、いる?
ZAX:俺はNOFXとのツアーの打ち上げかと思ってたんです。正式メンバーに誘われた時、すぐトイレに行って、鏡を見ながらこんな顔になってました(と、変顔を見せる)。最初何を言われたかわからなくて。スゴく光栄であり、スゴく戸惑ったす。自分もPay money To my PainでKを亡くしてて。そばにいてくれる人がいるとスゴく助かったし、そういう思いがあったから、健さんと難波さんには、「俺ができることがあったら何でも言ってください」って言ってたんです。
ZAXが正式メンバーになるに当たって、ZAXはThe BONEZのメンバーと話をしたこと、難波章浩がThe BONEZのメンバーのメンバーにも筋を通したことを話す。
ZAX:The BONEZもハイスタもフルマックスで行くので、よろしくお願いします。
ここで横山健が、「1年前にメンバーが決まって、この1年何してたんですか?」と問いを投げかける。難波章浩は「せっかくだから曲作っちゃうか」と返して、横山健は「三人で作った曲ってあるんですか? 何曲ぐらいあるんですか?」と、ZAXに話を振る。
ZAX:言っちゃっていいんですか? 6曲あります。レコーディングしました。
「僕たちも手ぶらじゃ来ません」と横山健。難波章浩は「ジャケットも作ってんのよ。しかもHongolian」と発表。ジャケットには新作のタイトルが描かれてある。
『Screaming Newborn Baby』。
難波章浩はHongolianが1999年のアルバム『MAKING THE ROAD』の作風を封印していたのを今回復活させたこと、タイトルは横山健が考えたことを明らかにする。さらに、レコーディングはP.O.D. STUDIOで行われ、エンジニアは『THE GIFT』同様、松金昭治が担当し、ミックスはディセンデンツのドラマーでもあるビル・スティーヴンソンが手がけたことも発表。「自分で言うのもなんだけど、とんでもない作品になってる」と難波章浩。発売日も11月26日だと明らかにする。
横山健:クリックを使わなかったとか、そういうエピソードは後日。
難波章浩:生のリアルで、クリックなし、エディットなし。『ANOTHER STARTING LINE』、『THE GIFT』では使ったけど、過去の作品では使ってないから、ここは初期衝動に戻ろうということで。
ここで横山健が「せっかくステージにいるんだからどうなの? アルバム出来ちゃったって言ってるから、もしかして1曲やっちゃう? その中から」と話を振る。難波章浩は次に演奏するのが、NOFXのファット・マイクの曲だと説明。そこで演奏を聴かせたのは、『Screaming Newborn Baby』からの新曲で、横山健がタイトルを「Song About Fat Mike」と紹介する。
難波章浩:初めてみんなの前でやっちゃった。これ、歌詞もいいんだよね。この曲もヤバいんだけど、まだまだヤバい曲があるので。
横山健:今日はどの曲をやるのか悩んだからね。
難波章浩:バンドっていいね。
そして、話は今後のHi-STANDARDについての話に向けられる。
横山健:活動再開だと思っていいんですかね。
難波章浩:いいです。
横山健:難ちゃんも、ZAXも頑張ったよ。少なくともよくここにたどり着いたよね。
難波章浩:いいことがあるんだなって思えるその気持ちをこれからも届けていきたいし、まずはこの作品に詰めまくってるから聴いてください。
今後のライヴに関しては、まだ予定がないという。
難波章浩:自分らでライブハウスからやりたいね。まだ予定はないけど、どこかで会いましょう。
横山健:今後の話は、僕らから発信していくので。AIR JAMは可能性としてはゼロではないですよね?
難波章浩:ホントですか?
横山健:難ちゃんもしらじらしいよ(笑)。
ここで難波章浩が高校生以来パーマをかけてみた話になり、横山健とのやり取りが続く。
横山健:僕らあと1曲演奏して今日は終わります。
難波章浩:届くといいなあ。「DEAR MY FRIEND」。
最後にもう1曲、「DEAR MY FRIEND」を演奏して、配信は終わった。最後に三人は握手を交わした。
Hi-STANDARD ミニアルバム『Screaming Newborn Baby』

1. Song About Fat Mike
2. Our Song
3. Moon
4. A Ha Ha
5. Book Of Revelation (Cover)
6. Stand By Me
品番:PZCA-119
発売日:2025/11/26
価格:¥2000 (without tax)
配信:未定
各WEBストアでCDの予約を受付開始
予約:https://hi-standard.lnk.to/snb
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