存在感を示してきたMILES WORD.。2025年7月15日、長いキャリアを経て1stソロアルバム『This iz...』をリリースしたのだが、これがとにかく素晴らしい。リリシストとして日常をリアルに切り取ったラップは、よりB-BOYとしての自然体を見せているように思うし、自然体ながらも強いラップのグルーヴとスピットぶりは今なお進化が止まらない。客演には、柊人、CHOUJI、RITTO、Shunské G、MSP、JAGGLA、WILYWNKA、田我流、仙人掌、Sega Front Giantsといったラッパーたちが集結。プロデューサーには、DJ GQ、MAHBIE、DJ Scratch Nice、Filtz Ambro$e、NAGMATIC、KILLER-BONG、ILL SUGI、Olive Oil、ENDRUN、Aaron Choulai、dj hondaが参加。日本全国からこれだけのメンバーを集められたのも、MILES WORD.だからこそできたことだと思うし、個性豊かな楽曲の中でMCとしての魅力、存在感を見せているのも、彼のソロアルバムに対する意気込みの現れだと思う。地元の湘南・藤沢の居酒屋でMILES WORD.のインタビューを行った。

1stソロアルバム『This iz...』の背景
SiiiCK 2021年にBLAHRMYのアルバム『TWO MEN』を出した時に、BLAHRMYの今後の活動について、「俺はすぐにやりたいとは思わない。アルバム最後の曲は「続、」だし、終わりじゃないし、続くんだろうけど」と話していました。その時、戸枝義明が突っ込みを入れて、「MILES的にはそれはあとどれくらい後?」って聞いたら、「4年だな」って答えていたんですよ。
MILES WORD. もう4年経ったけど、出てないですね。それも自分の中で覚えてます。ちょうどオリンピックぐらいの周期でぐらいでやれたらいいかなって、その時に思ってたのも覚えてるし。4年経ったなっていうのも、自分でもわかってましたね。でも、そのタイミングでソロだったですね。
SiiiCK BLAHRMYよりもソロだったんですね。
MILES WORD. ソロのアルバムも出してないし、今自分がすべきなのは、ソロが先かなっていう感じだったんです。
SiiiCK これまで様々な場所で、様々な人たちとの出会いがあって、そこで音楽制作をやるということをずっとやってきましたよね。BLAHRMYにはBLAHRMYならではの世界観があるけれど、MILES個人の動きはスゴく自由だし、音楽的にもBLAHRMYとは違う面白いことをやっているんですよね。このタイミングでソロアルバムを出したのは、ある意味、腹を括って自分を出そうと思ったのですか?
MILES WORD. 今回はそのタイミングでしたね。例えば、NAGMATIC × MILES WORD.とか、Olive Oil × MILES WORD.とか、ソロアルバムだと言えばそうなのかもしれないですけど、打ち出しとしては、ビートメイカーとラッパーの自分の二人の名前で。自分一人の名前でやらなかったのは、それこそ腹を括れてなかったんでしょうね。やっぱりアルバムを出すのはめっちゃカロリーを使うんですよ。良くも悪くも評価が返ってくるし、評価されなかったり、無視されたりしても、それも評価だから。それがあらわになるのが嫌だったのかもしれないですね。アルバムを出さなくても、毎週ライヴに呼ばれるし、それで忙しくしていれた時期がめっちゃあったので。アルバムを作るに至らなかった期間が長くなったのかもしれないです。だから、完全に重い腰を上げましたね(笑)。
SiiiCK ソロアルバムの構想は長かったんですか?
MILES WORD. 言っても1~2年ぐらいですかね。それまで何の気もなく、ただ曲を書いて、ミックスをしないで放っぽらかしてある曲がいっぱいあったんです。ほぼほぼ出来てるような曲もあれば、自分のヴァースだけ入れて、誰かに2ヴァース目を入れてもらおうかなで終わってる曲もあって。日々の自分の生活のリズムの中で、とりあえず曲は作ろうというマインドはあるんです。それはアルバムどうこうとかじゃなくて。いっぱいある出してない曲をどうにか形にして出そうと思ったぐらいから、やっぱりアルバムにしようみたいなことを思って。何曲か聴き返していくうちに、アルバムの中に入れられそうな曲が出てきたので、ここからアルバムを作っていこうってなった感じですね。
SiiiCK リリックの内容は日常や人生について歌ったものが多いし、プロデューサー、客演に関しては、様々な世代、様々な地元の人たちを起用していますよね。そこも含めて、けっこう集大成的な内容になっていると思いました。
MILES WORD. 自分のイメージ的には、クレジットを見た段階で上がるようなアルバムにしたかったというのはありますね。ビートメイカーはこういう人たちが入っていて、フィーチャリングはこういうヤツらが入っているという、字面を見ただけで、「何かこのアルバム、ヤバそう」と思えるアルバムを作りたかったというのもあって。それで、自分が今までやってきた人たちに協力してもらって出来たという感じはあります。
SiiiCK このアルバムのタイミングで一緒にやりたかったプロデューサーはいますか? dj hondaとも一緒に曲を作っていますよね。
MILES WORD. hondaさん(dj honda)の場合、アレックスっていう同い年ぐらいのマネージャーがやってるバーによく行ったりもするんですよ。アレックスから、「MILES.、札幌に来るよね。ライヴの次の日、hondaさんのスタジオに行く?」って言われて、hondaさんのスタジオに連れていってもらって。一日一緒に過ごして1曲を作るというところからhondaさんとの関係は始まったんです。今回、プロデューサーと一緒にスタジオで曲を作ったのはhondaさんぐらいですね。あとは、ビートを送ってもらってというのが多いです。
SiiiCK dj hondaとはどのように制作を進めたんですか?
MILES WORD. hondaさんのスタジオで何十曲ものビートが大爆音で流されてて。その中から選べってことなんですよ。俺が「これもカッコいいすね」とか言いながら、次の曲が流れてというのをずっとやってて。途中で、「これもめっちゃカッコいいんですけど、ちょっとラップにするのは難しいそうですね」って言った時に、「そんなことより、聴いた瞬間にサビが思いついたり、曲の全体像が見えたりする、そういうことじゃないの?」って言われて。確かに、パッと聴いて、「これだ!」ってなる時はあるなと思って。「これはあまり聴いたことがないけど、カッコいいな。作ったらカッコいいかもしれないけど、難しそう」とか、そういうのじゃないんですよ。「じゃあ、さっきのあの曲で」って言って。その一言でビートが決まったんですよね。
MILES WORD. - My Flexx
SiiiCK 音楽には正解がないですからね。直感で行ける時もあれば、いじり倒して良いものが生まれる時もあるから。
MILES WORD. いじり倒して名曲が生まれることもあれば、本当に1時間で出来ることもあるし。だから面白いんですよね。でも、名曲の場合、パッと出来た曲の方が多いかもしれないです。
SiiiCK 今回のアルバムは素直に作れたんじゃないですか。
MILES WORD. 素直に出てたら良かったです。
SiiiCK WILYWNKAを客演に迎えた「Like tha Wind feat. WILYWNKA」はMVも出ていますが、2022年にはWILYWNKAの曲「So What? (feat. MILES WORD)」に客演参加をして、WILYWNKAのライヴにもゲスト出演しましたよね。あの曲も良かったし、ライヴも良かったですね。
MILES WORD. ありがたいです。それで、スキルトレードというか、「ギャラどうしたらいいですか」っていう話から、「じゃあ俺がやる曲でもやってよ」みたいな感じで、あの曲になった感じなんですよ。タカ(WILYWNKA)と作った時に、じゃあもう1曲作ろうみたいな感じで作ったので。2年ぐらい前の曲ですね。
SiiiCK MVには、最初にスケーターのJUNYA FIREが登場するし、曲兄も登場するし、まさに藤沢ローカルですね。
MILES WORD. そうですね(笑)。
MILES WORD. feat. WILYWNKA - Like tha Wind
MCとしての進化、数々のコラボレーション
SiiiCK ここ数年で声の出し方、ヴォーカルの録り方が変わりましたよね。
MILES WORD. 自分なりに変えていこうと思って、アップデートしてるつもりではあります。微々たるものかもしれないですけど、その意識は持ってやってますね。
SiiiCK グルーヴも黒いし、声のざらつき感もいいし、目の前でスピットしているような聴こえ方なんですよね。
MILES WORD. うれしいですね。常にもっと良くしようとはしてます。全く変わらない良さもあると思うんですけど、例えば、レイクウォンのラップは、昔と今では変わってるかって言えば変わってないように聴こえるんです。メソッド・マンにしてもそうで。あれがいきなり全く違うフロウをしても、それはそれでどうなんだろう?というのもあるんですけど。自分でやってると、「また同じようなフロウだな」とか、「また同じようなことを言ってるな」とか思ったりもするんですよ。「おまえのラップはいいけど、いつもおまえの感じだから、違う感じを出していけよ」って言ってくれる先輩もいるし。そう言ってる意味は自分でもよくわかるんです。かと言って、いきなり全然違うのが出てくることはあまりないんですけどね。今までやってないようなアプローチをしようとはしてますけど。
SiiiCK よりB-BOYとして自然体になった印象もありますね。シンプルに聴かせているけれど、めちゃくちゃ考えたんじゃないかとも思いました。
MILES WORD. めちゃうれしいです。まさに、リリックを書くのに時間をかけるようになりましたね。それまではリリックをパッと書くタイプだったし、それがベストだと思ってたんですよ。でも今は時間がかかってもいいと思うし、前よりも時間がかかるようになったんです。「前と同じようなことをリリックで言ってるかも」とか、「あの曲のフロウと一緒じゃね?」とか思ったところで一回止まる、そういうことが起こるようになった感じですかね。きれいに言ったら、精度を上げてく感じです(笑)。そういう意識を持ちながらやってるつもりはあります。
SiiiCK アルバム1曲目の「On Da Real」にしても、シンプルだけどリアルに説得力があるんですよね。
MILES WORD. ああいう風に、パッと出てきて、パッと出来ちゃう時もあるんですよ。曲ってどんどん増えてくるわけじゃないですか。「今までとかぶらないように」とか、そういうことを考え出すと、どんどん隙間がなくなっていくわけで。そもそも全然違うフロウはまず出てこないんですよね。
MILES WORD. - On Da Real
SiiiCK ちなみに、タイのK6Y、ベトナムのMINH LAIともコラボ曲(「Keep Burning」)をやっているんですよね。
MILES WORD. やりましたね。俺は全然わかってなくて。そういう話が来たので、 じゃあやるって言う感じで。日本人も入れたいって言ってたところに、たまたま入り込んだ感じだと思うんですよね。
SiiiCK いろいろやってるなあと思って。
MILES WORD. (笑)そいつらとのつながりはないです。
SiiiCK そういうのも含めて、ここ何年間はいろいろなコラボやフィーチャリングをやっていますが、やはりOlive Oilとの出会いは大きかったのですか?
MILES WORD. Oliveさんとの出会いは俺の音楽人生の中で確実に大きなものですね。これは自分からのラブコールというか、元々RITTOさんとか沖縄の人たちが仲良くしてくれてて。RITTOさんとOliveさんが出るパーティがあったんですよ。そこのオーガナイザーのデニロウくんから誘われて。そのパーティの時に初めてちゃんとしゃべったんです。その時に、「これ、自分の音源なんで聴いてみてください」って言って、音源を渡して、連絡先を交換して。「今度遊びに行っていいですか? いついつ空いてますか?」って言って、とにかく福岡まで押しかけましたね(笑)。それで2~3週間ぐらい、Oliveさんの家に泊まらせてもらって。そこで音楽で飯を食ってる人の生活を初めて見たんです。Oliveさんは基本的に毎日ビートを作ってて。その時までの自分って、気が向いた時、書きたい時に曲を書けばいいというスタンスだったんですけど、「あ、そうじゃないんだ」と思って。あの人に教わらなかったらわからなかったことはいっぱいあったんですよ。普通の人は朝の9時から5時まで仕事をしてるわけで、その時間を音楽に使うのは普通のことなのかって、初めて考えましたね。お金を稼ぐ方法はいっぱいあるし、お金には別に困ってなかったんですけど、音楽をいつまで続けられるのかとか、音楽を一生続けていくのかとか、いろいろ考えて。それが音楽を仕事にするという意識になったきっかけになりましたね。
U_Know (Olive Oil x Miles Word) - WAKABA
SiiiCK NAGMATICの存在は? 古くからの付き合いだし、BLAHRMYのアルバム『TWO MEN』でも全曲プロデュースを担当しているし、かなりパートナーという感じですよね。
MILES WORD. そうですね。一番最初は、あいつがいなきゃどうにもなってなかったという存在ですね。BLAHRMYの最初の1枚目も、DINARY DELTA FORCEの1枚目も、NAGMATICのプロデュースなので。俺らはNAGMATICがいたからこそ形になったという部分はあると思います。
SiiiCK GeGの曲にも参加していますよね。GeGのライヴで生演奏をバックにラップをやっているのもめちゃくちゃカッコ良かったです。
MILES WORD. あれもありがたい話ですよ。普段はあんな現場はないですからね。どこかに行った時に酔っ払って話してると、「じゃあ今度うちのスタジオ来てや」とかなるんですよ。Oliveさんの時もそうで。「本当に行っていいんですか?」って言って、本当に行って。スタジオに入って、ビートを聴かせてもらって。俺的に気に入るビートがあればそこで書いて、録って。とりあえずヴァースを残しておけばどうにかなるかもしれないと思って。そういうことをいろんなところでやってたかもしれないですね。そういう限られた時間で仕上げるのは、普段家で一人で書いてるのとまた違った緊張感があるので。そういうのもたまには必要かなと思うんです。まさにGeGの曲もそんな感じで出来ましたね。
GeG - Still Hungry feat. MILES WORD × SNEEEZE × VIGORMAN × JAGGLA (GeGメロメロライブvol.3 at 豊洲PIT)
SiiiCK そう言えば、YouTubeの「Lafayette ROOMS SESSION」で、武史、BUNTA、YDという、OZROSURUSのバンド隊とのセッションをやりましたよね。
MILES WORD. 武史くんは藤沢の人だし、仲良くさせてもらってるんですよ。
Lafayette ROOMS SESSION #005 / Miles Word, 武史, BUNTA, YD, Santa Monica
SiiiCK ジャパニーズマゲニーズの「Born Fire (feat. MILES WORD, DUSTY HUSKY & 紅桜)」にも参加していますよね。
MILES WORD. マゲニーズも一緒にやろうよって言ってくれて。一緒にスタジオに入って、みんなでその日のうちに書いて、録ったという感じですね。
SiiiCK いろいろいけるんだなと思いました。
MILES WORD. ヨーイドンで書き切って、スタジオを出るようにはしてますね。そしたら何かしらにはなるかもしれないし、ならなかったとしても、ラッパーとしていい一日になりますからね。何もなかったら、ただ外で飲み歩いてるか、家でグダグダしてるような一日の使い方になるので。誰かと一緒にスタジオに入って、曲が出来たら、それが売れるか売れないかはわからないですけど、売れる確率は1%以上あるわけです。dj hondaはそう言ってましたね。「おまえが夕方にここに来て、そのまま飲みに行くこともできたけど、5時間ぐらいかけて1曲出来たわけで。これが売れる可能性はないとは言い切れないからね。1%以上の確率はあるから。だったら今日はそれで良かったじゃん」って。毎日何曲も作る人もいるし、1曲に半年かける人もいるし、「数打てば当たる」というの正解だと思うし、半年かかってもヒットすればいいとも思うんです。何が正解かはわからないですけど、とにかく毎日できるだけ音楽と向き合う時間を作ることが正解だと思いましたね。曲が出来る、出来ないじゃなくて、まず向き合うというか、作ろうとすること。今の段階ではそんな風に思ってますね。
MILES WORD. - N.E.E.D.
ヒップホップ・ライフと今後の動き
SiiiCK でも結果として良いアルバムが出来ましたね。
MILES WORD. 出来たから良かったです。 もっといいペースで出せたらなと思うんですけど。ここから先は、何となくですけど、ソロの話で言ったらもう一回、NAGMATICとかOliveさんと作りたいという気持ちもあるんですね。2周目というわけではないですけど。
SiiiCK 今回のアルバムが一つの区切りになったんですかね。
MILES WORD. ずっと貯めてた曲を一回出してしまいたい気持ちもあったので。それが区切りなのか、集大成なのか、言い方はわからないですけど、今回のアルバムにはそういう感じはあります。もちろん今までやったことのない人と作りたいというのもあるんですけど、もう一回NAGMATICとかOliveさんとやりたいという気持ちがありますね。自分も変わろうとしてるし、良くなろうとしてるし、また時間が経ってやったら、違ったものができるだろうなと思うし、単純にまたやりたいなっていうのもあります。とにかく次は誰かとやりたいですね(笑)。
SiiiCK 一人で作るのが大変だったというのもありますよね(笑)。このアルバムは全部自分で考えて、プロデューサーも客演も自分でコンタクトを取りながら、全曲作ったわけですから。
MILES WORD. 誰かとやった方が楽しくできるかもしれないなと思いましたね。曲単位だと、ここをどうした方がいいかとか相談はできるんですけど、アルバム全体ってなるとやっぱり自分の話だから。そうですね、人とやる方が楽しいかもしれないです(笑)。
SiiiCK 元々、ずっと他の人とやっていたからこそ、ソロアルバムは自分一人で作ったわけですけどね。
MILES WORD. それも嫌だったんでしょうね。まあ、次は誰かとやりたいです(笑)。
SiiiCK MVも自分で考えたんですか?
MILES WORD. 「Like tha Wind feat. WILYWNKA」はディレクターのKIKIが先導してくれたので、丸投げなんですけど。それ以外のMVは、言ったら、自分で編集から何から全部やったんですよね。
SiiiCK 「HIGHERR」は海のシーンからライヴ、飲み会で裸になるところまで、いろいろな映像が入っていますけど。
MILES WORD. あれはiPhoneに入ってる思い出の映像を挟み込みながら作りました。そこまで全部自分の世界観でやった方が、見てる側もわかりやすいのかなと思ったので。
MILES WORD. - HIGHERR
SiiiCK ビジュアルで言うと、アルバムのジャケットのアートワークもめちゃくちゃ良いですね。
MILES WORD. あれはMARUちゃんが本気を出してくれました。
SiiiCK MILESのルーツについても聞きたいのですが、最初のカルチャーの入り口はスケートボードですか? スケート・クルー、DOBB DEEPの初期メンバーなんですよね。
MILES WORD. DOBB DEEPの初期メンバーというよりかは、JUNYA FIREが幼なじみなので。小中学校の時にみんなスケボーをやってたんですよ。それで俺もスケボーをやってました。JUNYAのスケボーは飛び抜けてたので、俺はあいつにはかなわないっていうことで、気づいたらもうスケボーはしなくなってました(笑)。
SiiiCK ヒップホップのきっかけは、先輩のDINARY DELTA FORCEですよね。
MILES WORD. そうですね。JUNYAの兄ちゃんがDINARYの一人、RHYME BOYAで。中学校の2個上という距離感だったし、この人たちからの影響は一番デカいですね。
SiiiCK その当時は何が流行っていて、どういうのが好きだったんですか?
MILES WORD. ラップ始めたぐらいが、ちょうどUMBの一番最初の大会ぐらいの時で。フリースタイルが最初に流行りだした頃だったんですよ。だから一番最初は、もうみんなでフリースタイルしてましたね。MC漢からもめちゃくちゃ影響を受けました。高校生だったし、2005年ぐらいの時ですかね。
SiiiCK ちょうど’90年代が終わって、ヒップホップが変化していった時期ですね。
MILES WORD. そうですね。俺がラップに興味を持ちだした頃は、どちらかと言うと日本人しか聴いてなかったです。DINARY DELTA FORCE、MSC、SD Junksta、SCARSとか。SWANKY SWIPEは鬼のように聴いてましたね。そこからUSとかも聴くようになってきて。もっと前の中学校時代は、エミネムが流行ってたし、2パックとかビギー(ノトーリアス・B.I.G.)の時代だったんですよ。
SiiiCK 自分でもラップをやりたいってなったきっかけは?
MILES WORD. フリースタイルが一番の遊びだったんです。そこから楽曲を作りたいってなったのは、DINARYを観に行った影響が大きいかもしれないです。だから、俺のラップを始めた時の衝動は、バトルとDINARYになるんですよ。
SiiiCK そこで自分はラップで行けるなと思ったんですね。
MILES WORD. 何となくですね。「この人よりも俺の方が上手いんじゃね?」というのはあったかもしれないです。普通にリリースしてるような人の中でも、「これカッコいいのかな?」と思ったり。何か行けるような気がしたんだと思います。

SiiiCK 当時から自分が大切にしていたものはあります? スキル、スタイル以前に、B-BOYであろうとしている感じがスゴくするんですよね。
MILES WORD. そうかもしれないですね。こう言ったら薄っぺらく聞こえるかもしれないですけど、リアルがテーマだったかもしれないです。B-BOYでいることもそうだし。
SiiiCK ヒップホップで嘘を言いたくないみたいな?
MILES WORD. その時聴いてた人たちのリリックが、そういう感じだったからというのもあるかもしれない。確かに、B-BOYでいるということが大事にしてたことかもしれないですね。ヒップホップが人生みたいな。わからないですけど(笑)。
SiiiCK 実際にヒップホップ・ライフはどうですか?
MILES WORD. 楽しいですよ。めちゃめちゃいい人生だと思います。本当にこれがなかったら、こんなに笑えなかったんじゃないかなっていうくらい、いっぱい笑わしてもらいましたね。
SiiiCK 藤沢の仲間はかなり強烈で面白いですからね。
MILES WORD. 毎日仲間で集まってるわけじゃないですけどね(笑)。でも、変な人は多いです。キャラも独特ですよね。それこそ最初の頃は、自分らが一番だって思ってたんですよ。でも、いろんなところに行って、いろんな面白いヤツらがいるなっていうのがわかったんです。それに、俺らは東京にも行きたがらなかったですからね。
SiiiCK 自分が好きなヒップホップを言葉にするとどういうものになりますか?
MILES WORD. 日本語だったら、いい歌詞を書いてるなと思えるものが好きですね。それこそビートが自分の好みとずれてても、いい歌詞を書いてたら好きになるかもしれないし。 どういうビートが好きなんだ?って言われたら、言葉で説明するのはちょっと難しいですけど、首を振れる曲が好きですね。ハードでドープな曲の場合もあるし、めっちゃ気持ちのいい曲の場合もあるし。上手く説明できないんですけど(笑)。
SiiiCK 今後、アルバムのライヴはやっていくんですか?
MILES WORD. ライヴは呼ばれたらやっていく感じですね。DLiP RECORDS主催のBLAQLISTを毎年12月にclubasiaでやるんですけど、そこでリリースパーティかなって思ってます。それまでにいろんなところでアルバムの曲を自分のものにしていきたいですね。ライヴをしてない曲もあるので、完全な状態で何かできたらいいなと思ってます。
SiiiCK BLAHRMYの方の動きはありますか?
MILES WORD. 今、DJ BAKUさんが一緒にやろうって言ってくれてるので。それが進むかもしれないです。

Special Thanks: 菜音
『This iz...』
(DLiP RECORDS)
2025年7月15日リリース
Tracklist
01. On Da Real (prod. by DJ GQ)
02. HIGHERR (prod. by DJ Scratch Nice)
03. It’s Time feat. 柊人, CHOUJI (prod. by DJ GQ)
04. 25 - Sega Front Giants (prod. by NAGMATIC)
05. Played and Paid (prod. by KILLER-BONG)
06. Controll feat. RITTO, Shunské G (prod. by Filtz Ambro$e)
07. 何回目デモ (prod. by Olive Oil)
08. Last Sunset feat. MSP (prod. by NAGMATIC)
09. People (prod. by ILL SUGI)
10. G’morning Sunshine (prod. by Aaron Choulai)
11. Nyte Time feat. JAGGLA (prod. by Olive Oil)
12. Like tha Wind feat. WILYWNKA (prod. by ENDRUN)
13. My Flexx (prod. by dj honda)
14. N.E.E.D. (prod. by MAHBIE)
15. Prayer feat. 田我流, 仙人掌 (prod. by DJ Scratch Nice)
DLiP RECORDS
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YouTube: @DLiPRECORDS0466
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