浅草は新潟とともに、難波章浩にとってもう一つの地元。その浅草で、築60年の元寿司屋を改装して、なみ福の東京・浅草店はオープンすることとなった。
Photography: Keitaro Tock
難波章浩がラーメンで一番好きだったという、地元の「楽久」。新潟あっさり醤油ラーメンの名店で、全国どこを回っても、楽久のラーメンとチャーハンを超える店がなかったという。そこの女将さんが2021年11月末でラーメン作りを引退し、お店を畳むことになった時、難波章浩は気づくと、「僕にこの味を守らせてください!」と口にしていたという。
「ラーメン屋さんをやってみたいっていうのは、小さい時からどこかにあったんですよ。これ、俺が今やらないとなくなってしまうし、自分が食べて育った味がなくなってしまう。これはそういうことなんじゃないの?と思って、運命を感じて。この味を引き継がせてくださいと言って、始まったんです」。(難波章浩)
楽久の味を守るため、その味を引き継いで、2022年9月に「新潟ラーメンなみ福 角田浜本店」をオープン。西蒲区角田浜の海水浴場にあった浜茶屋の物件を引き継ぎ、クラウドファンディングを募ってリノベーションしたという。
「なみ福は自分の活動に近くて。新潟を愛する自分が新潟の味を守ることなんです。4大ラーメンのジャンルの中に、あっさりラーメンというジャンルがあるんですけど、この味は僕の中でそのジャンルの最高峰なんですよ。僕の中ではそれを超えるラーメンがないので、なみ福がないと、僕の中であっさりラーメンのジャンル自体ががなくなってしまうんです」。
6月9日のオープン時

「今も新潟を地元にするのは変わらないんですけど、実は新潟と浅草の2拠点生活をしてたんです。浅草での生活の中で、ふと建物の前で足が止まったことがあって。営業していないお寿司屋さんなんですけど、出会ってしまったと感じたんですよね。角田浜本店の時も、角田浜の浜茶屋との縁があって、そこを改装してお店にしたんですけど、全く同じ運命を感じてしまって」。
なみ福を通じて、新潟の魅力を多くの人に知ってもらいたいという思いもあって、築60年の元寿司屋の物件を改築し、なみ福の浅草店オープンに向けての準備が始まった。ただ、その物件は想像以上に傷んでおり、新築した方が早くて安いという意見もあったそうだが、運命を感じた歴史のある建物に、新しい命を吹き込むことに挑戦。改築費用をクラウドファンディングで募集し、オープン日を自身の誕生日である6月9日とした。
その当日は、オープン前から120人以上もの人が雷門通りまで行列を作り、難波章浩は自ら特製のあめを配って、並んでいる人たちとの交流も楽しんだ。
なみ福のラーメンは、透き通ったスープが美しく、ていねいに取られた煮干しの出汁の旨味と香りが極細の麺と絡み合って、絶妙な甘味がふわっと口の中に広がる。チャーハンの方も、ほどよくパラパラで優しい味をしていて、このチャーハンをラーメンのスープで流し込むというコンビネーションも楽しめる。難波章浩が受け継いだ、新潟あっさり醤油ラーメンの味を是非味わってみてほしい。

なお、「なみ福 浅草プロジェクト」のクラウドファンディングは、6月18日まで実施中。
https://ubgoe.com/projects/823



新潟ラーメンなみ福 浅草店
東京都台東区浅草1-6-4
営業時間:10:30~13:30 17:30~19:30
(整理券配布:昼営業 8:30~ 夜営業 15:30~)
定休日:火曜
Instagram: @niigatanamifuku
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