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Kaneee 3年のキャリアを経て、新たなスタート地点に立った、2ndアルバム『GENIUS』とDeluxe EP『GENIUS II』

ABEMA『ラップスタア誕生!』から3年。Kaneeeにとって、2026年は新しいムーブが始まった年になる。

1月10日には2ndアルバム『GENIUS』をリリース。そして、9月9日にはDeluxe EP『GENIUS II』をリリースしたばかりだ。

“新しいムーブ” というのは、活動スタイルだけでなく、クリエイティヴの面でもそうだ。

Kaneeeは、デビュー当時からプロデュースを務めるRay Inoueとともに、インディペンデントという道を選び、タイプビートだけで作り上げた『GENIUS』と『GENIUS II』を完成させたのだから。



『GENIUS』までの3年間の歩み


 この3年間、KaneeeとRay Inoueの二人は目の前に現れるチャンスを一つずつつかんできた。楽曲を作り、作品を発表し、フェスに出演し、ワンマンや全国ツアーを成功させる。一方で、Kaneee自身が振り返るように、それらはすべて『GENIUS』というプロジェクトにたどり着くための過程でもあったという。


「今このタイミングになって、めっちゃ速かったなって思うんですけど、その途中は目の前のやらなきゃいけないことをずっとチェイスしてた感じだったので、気づけば、みたいな感じですね」(Kaneee)。


 その歩みは驚くほど速かったが、すべてが一直線につながっていたわけではない。『ラップスタア誕生!』を経てプロデューサーたちと楽曲を作り、様々な現場を経験したからこそ、自分たちは何をしたいのか、誰と何を作りたいのかが明確になっていった。だからこそ『GENIUS』は、単なる次のアルバムではなかった。二人がこの3年間で得たものを理解した上で、Kaneee曰く「もう一回、さらにまた生まれ変わりの、再びゼロスタートからというイメージ」で、「自分たちだけでどこまでできるのか」を試すプロジェクトとなったのだ。


 そのきっかけの一つとなったのは、1stアルバム『Remember Me?』に収録された「Life Is Romance」であった。Ray Inoueにとって、Kaneeeと二人だけで作ったその曲が大きな反響を得たことは、「二人だけでも曲を作れる」という確信につながった。


「二人で1stアルバムを作った時に、一番のアンセム・ヒットになったのが「Life Is Romance」だったんですよ。この曲はアルバムの中でも、他のプロデューサーさんが入らないで、Kaneeeと俺が二人でやってみない?ってやったことが、結果として返ってきたものだった」(Ray Inoue)。


「今って、ある程度フックアップされないと、知名度がない人たちはプロデューサーのトラックを使えないじゃないですか。でも、そういう人たちと一緒にやるからと言って、絶対に売れるというわけでもないんです。そこのつながりが全然なかったとしても、タイプビートが何なんだろうが、ちゃんとミュージックとして良いものが作れるのなら、それが売れていくんだよというのを証明したくて。割とシーンのためを思ってやってるというところもありますね」(Kaneee)。


 その考え方は、二人がヒップホップに惹かれた原点ともつながっている。


 SoundCloudでXXXTentacionなどのアーティストを聴いていた頃、二人が魅力を感じていたのは、大きな力がなくても、自分が作りたいものを作り、それがそのまま世界にまで行けるようなカルチャーだった。


「大きな力がなくても世界を動かせたり、やりたいことをやっていくことが勝手に数字につながっていくという、そういうシーンが好きだったところがあるので。それをもう一回思い出したくてやったからこそ、何か新しいんです」(Ray Inoue)。


 そういう意味で、『GENIUS』は原点回帰でありながら、新しい世界の始まりでもある。


 一度プロデューサーたちと作品を作り、ライヴを重ね、キャリアを積んだからこそ、過去に戻るのではなく、経験を持った状態で、改めてゼロから「自分たちだけでやる」。それが、“GENIUS” というプロジェクトにとって、一つの大きな意味になっている。



左から、Kaneee、Ray Inoue

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何故 “GENIUS” なのか


 『GENIUS』は、“天才” を名乗るためだけの作品ではない。そこに込められている意味は、もっと広い。「自分は天才だ」と思い込むことではなく、まだ何者でもない段階から、自分自身の可能性を信じて動き出すことなのだから。


「これから有名になりたいとか、ラップで花を咲かせたいとかいう子たち全員に、根拠がないところでもいいから、自信を持ってもらいたいというのがあって。自分たちの力だけで世界を動かせるんだよという気持ちも込みで、強気の名前を付けたところはあります」(Ray Inoue)。


 Kaneeeが語るのも、同じような考え方だ。目指しているのは、正解を探して音楽を作ることではなく、自分たちが本当に作りたいアートを作ること。その結果として人の心を動かすことができれば、それこそが “GENIUS” なのだという。


「商業音楽をただ作り続けてるだけだと、GENIUSだとは言えないんですよ。人の心を動かせる音楽を作るアーティストになりたいし、そこから天才的な曲は出てくると思うので。どちらかと言うと、「俺らってヤバいっしょ」というよりかは、「これはそういう曲なんです」、「これはそういうアルバムなんです」という感じで。俺らは商業とかそういうのに、もはや逆らってやっていきたいし、しかもそれがタイプビートでっていう、スゴいアンチテーゼな部分もありつつという、いろいろ込められた名前になってるので、深いんですよ」(Kaneee)。


 だからこそ、『GENIUS』というタイトルには、ある種のアンチテーゼも込められているように思える。タイプビートを使うことも、既存のルールに縛られないことも、すべては「自分たちが面白いと思うものを作る」という一点につながっている。


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『GENIUS II』


 そして、『GENIUS II』。この作品は、最初から予定されていた続編ではない。


「タイプビートでまだやり残したこと、もっともっとカマしたいものがこの後に出てきた時に、「ちょっと続編とか作ってみたら面白いよね」みたいな話になって。『GENIUS』を完全に終わらせるというフェーズのためにも、『GENIUS II』を出して、終わらせて。次のステップでまた新しいアルバムを作っていきたいというのもあったので、『GENIUS II』で締めくくったというところはあります」(Ray Inoue)。


 この『GENIUS II』を語る上で欠かせないのが、二人を取り巻く “仲間” の存在だ。その象徴となるのが「Stray Doggs」という曲。“Stray Doggs” とは、Kaneeeがキャリアを始めた頃に入れたタトゥーに刻まれていた言葉であり、現在のチームを表す名前でもある。


「チームKaneeeは、片親だったり、親がいない人がいたりで、犬に例えると野良犬に近いような存在で。自分が元々いた環境から放り出されて、うろついて、たどり着いたところが今の俺たちなんですよ」(Kaneee)。


 “Stray Doggs” という言葉には、何も持っていなかった過去と、そこから自分たちの居場所を作ってきた現在が重なっている。Ray Inoueは「Stray Doggs」を、これまでの3年間を振り返る曲であると同時に、これから先を宣言する曲だと捉えている。


「何もない時からいろいろやってきて、そんな俺たちがこんなトロフィーを獲れたんだよっていう、これまでの3年間のキャリアのドラマを歌ってるように感じたんです。そこにはこれから先、もっとこうなっていくんだよという気持ちも入っていて」(Ray Inoue)。


 『GENIUS』が「自分たち二人だけでも世界を動かせる」という思想だとすれば、『GENIUS II』において、その “自分たち” は二人だけではなくなっている。同じ価値観を持った仲間が集まり、クリエイティヴを共有し、遊びながら新しいものを作っていく。だから「Stray Doggs」は、Kaneee個人のサクセスストーリーではない。


「「俺の人生はただの人生じゃなくて、マーベル・コミックのキャラに匹敵するぐらいのストーリーを持ってるんだぜ」ということで。それに、「こういう素晴らしい仲間がいるんだよ」ということなんです。しかもそれは、ただ音楽を出して、レーベルがそれに付いて、お金を引っ張ってビジネスしていきたいとか、そういうことじゃなくて。ちゃんとピュアに音楽をやりたいし、それを支えてくれるピュアの仲間たちがいて、こいつらとどこまで行くのか?ということなんです」(Kaneee)。


 Kaneeeは、その物語を一つのシリーズのように捉えている。


「小さい時から大人になるまでの人生を、一個の物語としてちゃんと見ているからこそ、俺らStray Doggsという全員を含むクルーをそういう目で見てほしくて。一個の『アヴェンジャーズ』のシリーズを観てるような感覚で聴いてほしいし、そういう風に曲を愛してもらいたいというのが、俺の中では強いんです」(Kaneee)。


 『GENIUS II』には、『GENIUS』の曲に新たなフィーチャリングが追加されたリミックスが収録されている。


 『GENIUS II』で一番最初に作った曲「G MOVE」にeydenとPxrge Trxxxperが客演で加わったリミックス、「SPARK」にMasato Hayashiが加わったリミックス、「WE SWAG」にDADAが加わったリミックス、そして、「STAY OMS Remix feat. JP THE WAVY」にさらにもう一人、OZworldが加わったリミックスも収録されている。


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 新曲は「Stray Doggs」の他に、もう1曲ある。「BABY feat. IFE」という曲で、KaneeeとIFEがストレートなラブソングを聴かせている。


 そして、『GENIUS』、『GENIUS II』には、忘れてはいけない重要な視点がある。「誰に届けるのか」ということだ。二人が意識しているのは、まだ何者でもない、これから何かを始めようとしている若い世代だ。


Kaneee - STAY OMS Remix ft.JP THE WAVY & OZworld


Kaneee - Baby feat. IFE



新たなスタート地点


 だからこそ、『GENIUS II』のリリースにあわせて行われたリスニング・フリーライヴにも意味がある。


 『GENIUS』を携えた全国ツアーでは、1月10日の渋谷CLUB HARLEMから全国11ヶ所を回り、3月18日にはZepp DiverCityでファイナルを迎えた。それは大きな成功だった一方で、二人が本当に届けたいすべての人が、そこに来られるわけではなかった。


「『GENIUS』自体が、お金がなかったり、夢を見てたりする子たちに届けたい作品なのに、それに反してZeppでやったりしたので。お金がない子たちが来れないってなっちゃうと、僕たちが届けたい層には届かなくなるので」(Ray Inoue)。


 そこで二人が選んだ場所がHARLEMだった。二人がヘッズとして、ヒップホップに夢中になり始めた頃から遊んできた場所なのだ。


「そうなるとやっぱりHARLEMで、夜中の時間帯じゃなくて、年齢制限もない中で無料ライヴをやることによって、そういう子たちにも届けられるんじゃないかなと思って。僕らとしても、そういう子たちに会えるのが、めっちゃうれしいんですよ」(Ray Inoue)。


 8月15日土曜日、KaneeeはHARLEMでリスニング・フリーライヴを行った。


 『GENIUS』と『GENIUS II』をリリースした今、二人はまた新たなスタート地点に立とうとしている。Kaneeeは以前から、自分たちが目指す場所として、「スーパーボウル」というワードを口にしてきた。その目標は、今も変わっていない。ただし、目標そのものよりも重要なのは、そこへ向かう方法だ。


「大まかに言うと、見てるところは変わってないですね。ただ、自分が今いるところのステージが上がっていってるというだけで。向かってる先の目標というのはずっと変わってないです」(Kaneee)。


 世界の音楽シーンを見れば、自分たちとは異なる言語や文化を持つアーティストが、国境を越えて巨大な存在になっている。その事実を前にした時に、「何故、自分たちにはできないのか」と考える。でも、そこで明確な理由が見つからないのなら、やってみればいい。


「じゃあ何で自分にはできないんだ?という疑問を持った時に、答えは見つからなかったので、やれるっしょという感じになって。余計、そこの目標に行くために、自分を鼓舞するというのをずっとやってる感じになりましたね」(Kaneee)。


「やりたいことをやりながらそこまで行くというのは、曲げたくないですね。やりたくないことは絶対にやらないです」(Ray Inoue)。


 『GENIUS』から『GENIUS II』へ。そして今、二人の新たなチャプターが始まろうとしている。



8月15日土曜日、HARLEMで行われたリスニング・フリーライヴ

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『GENIUS』

2026年1月10日リリース

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Tracklist:

01. Super Shine

02. G MOVE

03. WE SWAG

04. FOCUS feat. thepini

05. She Say…

06. STAY OMS feat. JP THE WAVY

07. LAX

08. SPARK

09. CASINO

10. STILL G.O.A.T feat. Yvng Patra

11. HERE

12. GENIUS feat. Ray Inoue

13. TRUST


https://linkco.re/gc5ESveS



『GENIUS II』

2026年9月9日リリース

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Tracklist:

1. Stray Doggs

2. WE SWAG REMIX feat. DADA

3. G MOVE REMIX feat. Pxrge Trxxxper, eyden

4. STAY OMS REMIX feat. JP THE WAVY, OZworld

5. SPARK REMIX feat. Masato Hayashi

6. BABY feat. IFE


Executive Producer: Ray Inoue

Creative Director: Uran Sakaguchi

Art Work: Yuta Ozawa

Rec / Mix / Master: Ryusei (Ebony eyes Studio)


https://linkco.re/F5TYu8et



Instagram: @kaneeebaby

X: @kaneeebaby

YouTube: @Kaneeebaby

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