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FLETCHERS クリスチャン&グレイソン・フレッチャー親子が語る、サーフ、スケート、カルチャーのレガシーと現在

2026年9月、クリスチャン・フレッチャーとグレイソン・フレッチャーの親子が来日した。

サーフ、スケート、アート、音楽を自由に横断してきたクリスチャン。そして、その背中を見て育ち、現在はスケーター/サーファーとして活動するグレイソン。世代の違う二人だが、フレッチャー・ファミリーには、ジャンルにとらわれず自分たちのスタイルを追求してきた歴史がある。

そのルーツをさらに遡れば、クリスチャンの父はレジェンド・サーファーであり、シェイパー、アーティストとしても活動し、Astrodeckを生み出したハービー・フレッチャー。クリスチャンの母ディビ・フレッチャーの父は、ビッグウェーブ・サーフィンのパイオニア、ウォルター・ホフマン。その娘で叔母のジョイス・ホフマンは4度のワールド・チャンピオンに輝いた。弟のネイサン・フレッチャーもまた、サーファーとして独自の道を切り拓いてきた。ディビ自身も、絵画や彫刻を手がけるアーティストであり、ライターとしても活躍している。サーフィンを軸に、それぞれの世代が独自の道を歩んできた一家だ。

今回の来日では、9月6日に宮崎のローカルスケートパーク、Treasure Isleにてスケートイベントを開催。9月11日にロンハーマン 千駄ヶ谷店「R」でスペシャルイベントが開催され、翌12日からは江ノ島LQID GALLERYで、クリスチャンが築いてきたカルチャーと深く関わる10名のアーティストによるアートショー「A DAY IN THE GARAGE Vol.1」が行われた。二人はイベントだけでなく、日本の仲間たちとサーフィンやスケート、音楽などを楽しみながら、久しぶりの日本を過ごした。

そして江ノ島LQIDで行った今回のインタビューでは、クリスチャンと1989年から交流を続けてきた大野俊也が、かつて雑誌「Fine」や「WARP」で彼を取材した当時の記事を二人の前に広げ、過去の記憶をたどりながら現在へと話をつないでいった。

クリスチャンとグレイソンに話を聞いた。



左から、クリスチャン、グレイソン


Interview: Toshiya Ohno

Photography: Taisuke Yokoyama


Special Thanks:

Yohey Yokoi

Akira Kinoshita and Black Flys

Masahiko Katsumata

LQID GALLERY and Takuma Kobayashi

Shunji Takashima and TREASURE ISLE



2026年9月12日、江ノ島LQID


クリスチャン (雑誌の自分の記事を見ながら)この写真、ヤバいなあ。


SiiiCK 千葉で撮影したんだよ。横山泰介さんが撮影した。


クリスチャン グレイソン、この写真のネイサンがどれだけキレイな格好してるか見てみろよ。


SiiiCK これ、記事のタイトルが「Fletchers」だからね。だから、今回はチャプター2になるね。


クリスチャン ヘイ、グレイソン。俺、フロントサイドで、モホークのままトランスファーしてるよ。


グレイソン 最高だな。


クリスチャン これって、1993年? ちょうど終わりの始まりって頃だな(笑)。


SiiiCK この頃、Fineナイトにデスメタル・バンドで出演したよね。


クリスチャン そう、Mutilageでだ。N9、Beowulf、Horny Toadと一緒だった。ヴェニスのバンドがみんないたな。


SiiiCK アフリカ・イスラムがDJだったのを覚えてる? クリスチャンはいきなり彼のところに行って、「おまえ、DJ上手いな。俺のTシャツをあげるよ」って言って。自分のTシャツを脱いで、アフリカ・イスラムにあげたんだよ。


クリスチャン GOLDだよね。覚えてる? ケンカが始まって、まるでカンフー映画みたいに、店中で飛び蹴りが飛び交ってた。でも、俺たちは後ろでシャンパンを飲んでたんだ(笑)。


SiiiCK '96年のWARP 創刊3号では、表紙を飾ってもらってるよ。


クリスチャン 見なよ、マーク・ガブリエルと一緒だ。メルローズで撮影したね。このコンケーブはヤバいだろ。GRAFFIXのスカルも入ってる。見ろよ、このボードの小ささ。


グレイソン かなりヤバいね。



'96年のWARP 創刊3号

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SiiiCK 今回の来日では何をしに来たの?


クリスチャン まあ、いろんなことだよ。昨夜は大きなイベントがあって。ロンハーマンでやったんだけど、たくさんの人が来てくれた。


グレイソン ちょっとしたアートショーもやった。たくさんの人が来てくれたし、本当に最高だった。俺たちが滑るスケートランプまで用意してくれて、それもスゴく楽しかった。しかも、店の中で、俺の絵の横でスケートしたんだ。櫻井壱世が来てくれたのも最高だったし、他にもたくさんクールな人たちが来てくれた。


クリスチャン 俺たちの大ファンも来てくれた。ジュンは何本もサーフボードを持ってきてたし、グレイソンのスケートボードも持ってきた。グレイソンは本当にうれしそうだったね。ほとんど泣きそうなくらい。


SiiiCK クリスチャンのことを好きな人は、’90年代からたくさんいるし、グレイソンのことが大好きな人もたくさんいるから。


クリスチャン それに長年、俺は何度も日本に来てるからね。


グレイソン とにかく最高だったよ。飛行機から降りて、そのまま親父と宮崎に行ったんだ。宮崎は初めてで、TREASURE ISLEで親父の友達にもみんな会えた。俊治(高島俊治)にはめちゃくちゃ良くしてもらったよ。そこではちょっとしたスケートイベントもやった。その後はそのまま東京に戻って、ロンハーマンに行って。今はLQID GALLERYにいる。拓磨(小林拓磨)と一緒にいて、次のイベントに向けて準備万端だ。本当に最高だし、ファミリーもたくさん関わってるのがいい。


クリスチャン LQIDと言えば、STOKE PAINTだよね。拓磨はビッグボスだ。あと、俺はJesse McFaddinの大ファンなんだ。俺はラップの大ファンってわけじゃないけど、Jesseのラップは日本語と英語が混ざっててカッコいいんだ。The BONEZも何年か前にGREENROOM FESTIVALで観て、良かったね。



Treasure Isleで行われたスケートイベントには、クリスチャン、グレイソンに加えて、ワールドスケートボードで日本人初優勝を果たしたローカルヒーロー、櫻井壱世も参戦した


Treasure Isle

宮崎県宮崎市清武町木原57-26

https://treasureisle-japan.com

Instagram: @treasureisle_skateservice

ImageImageImage



クリスチャンとグレイソンが立ち上げた新しいブランド


SiiiCK 昨日はクリスチャンのアパレルラインも出してたよね?


クリスチャン そうそう。「SOUL SURF MANIAC」の日本でのローンチをやったんだ。


グレイソン あれ、昨夜がローンチだったの? 俺、全然知らなかった(笑)。あのシャツとかジャケット、スウェットがどこから出てきたのか気になってたんだ。今までに見たことがなかったから。


クリスチャン カリフォルニアではローンチすらしてないんだ。


グレイソン そうだよね?! 昨日はみんな、そこら中で親父のシャツを着てたから、何が起きてるんだろうって思ってた(笑)。


SiiiCK SOUL SURF MANIACは、どういうブランドなの?


クリスチャン SOUL SURF MANIACは、俺の昔のオリジナルロゴをたくさん復活させてる。実は『Wave Warriors III』の中に、「SOUL SURF MANIAC」ってタイトルが出てくるところがあるんだけど、そこから名前を取ったんだ。いい名前だよね。


グレイソン フレッチャー家のルーツと深くつながってるんだ。


クリスチャン 俺と洋平(横井洋平)とShige(Shige Koike)で考えて、決めたんだ。俺の名前だけを使うんじゃなくてね。だって、それだけだとちょっと変な感じもするだろ。


グレイソン しっくりくる名前だよ。ずっと家族の中にあるものだから。


Christian Fletcher - Wave Warriors III


SiiiCK それに、グレイソンの写真がプリントされたTシャツもあるよね?


グレイソン そうそう。ロンハーマンとのコラボなんだ。俺と親父が写ってるTシャツもある。俺がスケートして、親父が持ってるボードの上でストールしてるシークエンスの写真もあって。他にもいくつかあるんだ。


クリスチャン 昔、Interview Magazineに載った、ブルース・ウェーバーの写真だよ。


グレイソン 親父が赤ん坊の俺を抱いてる写真だ。たぶん、1歳にもなってないくらい。


クリスチャン あと、グレイソンが12歳くらいの頃で、髪をスパイクにしてる写真もある。


グレイソン かなりクラシックでカッコいいんだ。


クリスチャン 昨日はスタッフ全員がTシャツを着て並んでたよ。


グレイソン だから「マジか、ここはヤバいことになってるな」って思ったんだ。カモフラージュのジャケット、黒いカモ柄のウインドブレーカー、それにいろんなデザインのシャツがあった。昔のトライバル柄のクリスチャン・フレッチャーもあったよ。子供の頃からずっと好きだったヤツだ。今やっと、どういうことなのかわかったよ。


クリスチャン あと、グレイソンも「LOOSE SKREWS」を立ち上げたんだ。


グレイソン 日本で初公開だよ。まだ誰も知らない。日本だけだよ。トップシークレット。


クリスチャン まだ秘密にしてるんだ。始めたばかりで、サンプルを作ってるところなんだ。


グレイソン スケートボード用のビス(ネジ)を作るハードウェアブランドだ。遊びで、服も少し作るつもり。


SiiiCK どうして「LOOSE SKREWS」っていう名前にしたの?


グレイソン 誰だって、どこかネジが緩んでるだろ。俺が知ってる人はみんなちょっとクレイジーだから。もちろん自分も含めてだけど。ダブルミーニングっていうのかな。俺は気に入ってるし、これでやっていくよ。



クリスチャンがグレイソンに教えたこと


SiiiCK そう言えば、15年前に原宿のBLACK FLYSの店で、クリスチャンにインタビューした時のことを思い出したよ。あの時は、「息子に六本木を見せてやりたい」って、スゴくうれしそうに話してたよね。


クリスチャン ああ、実際に連れて行ったよ。LEXで派手に遊んだ。


SiiiCK クリスチャンはグレイソンにサーフ、スケートについてたくさん教えてきたとは思うけど、まあそれだけじゃないよね?


クリスチャン もちろん、それだけじゃない。パーティのレッスンもあった(笑)。


グレイソン あれはクレイジーな一日だったな。トレードショーの前で、朝6時か7時くらいから飲み始めたんだ。それで、そのまま朝までずっとパーティして、確か朝5時くらいまで飲んでた。


クリスチャン グレイソンが飲み始めたのは17歳からなんだ。俺は早くから飲んでたし、毎日吸ってたけどね。10歳の頃からだ。


グレイソン 一時期はかなり飲んでた。


クリスチャン 今は二人とも酒をやめてる。


グレイソン 俺は5年、いや6年くらいシラフだな。


クリスチャン 今のクールなヤツらはみんなそうしてるよな。


グレイソン 俺の周りでも、みんな酒をやめてる。まあ、特にこれを勧めてるわけじゃないけどね。


クリスチャン 昔はハイになるのが、クールなヤツらのやることだった。


グレイソン 今は水を飲んで、果物や野菜を食べるのがクールなんだ。


SiiiCK 俺自身もヨガをやってるくらいだから。


クリスチャン グッド・ジョブ!


SiiiCK その15年前、クリスチャンはこんなことも話してたよ。常に頭の中でマニューバーを描くことができるから、自分ではやらなくても、グレイソンと一緒にトリックの話をするのが楽しいし、グレイソンに的確な指示を与えることができるって。常に考えてるし、考えることは止まらないって、話してたんだよね。


クリスチャン 実は、今でもグレイソンが挑戦するトリックを考えてる。俺の頭の中には常にトリックのアイデアがあるんだ。


グレイソン ほとんどの場合、俺は「そんなの絶対にやらない」って言うけどね(笑)。でも、たまにスゴくカッコ良く聞こえるヤツがあるんだ。そういう時は試してみる。たまに上手くいくんだよ。でも、そのトリックが本当にヤバくて。あと50年くらい経たないと、誰もやらないようなヤツもあるよ(笑)。


クリスチャン でも、彼が挑戦する気になるヤツは、だいたい成功させてるね。


グレイソン それでも、めちゃくちゃヤバいヤツもある。カッコはいいんだけど、スーパークレイジーだから、「いや、絶対に無理」ってなる(笑)。


SiiiCK 今までで一番クレイジーだった親父からの指示は?


グレイソン 俺にもよくわからない。ただ、「絶対に無理」ってなっても、そこには可能性がある。スケートってサーフィンみたいなものだから。


クリスチャン 一つのトリックができると、そこからさらに別のトリックに挑戦できたりもするから。しかも、彼はゲーマーだからな。


グレイソン そう、スキルレベルを上げないと。


クリスチャン あと、彼はアニメも大好きなんだ。


グレイソン アニメは'90年代のものが好きだな。『HUNTER×HUNTER』、『るろうに剣心』がかなり好きだ。新しいのだと、『鬼滅の刃』とか『呪術廻戦』も好きだね。


クリスチャン ゲームは『DARK SOULS』をやってる。


グレイソン ああ、俺の一番好きなゲームだ。『DARK SOULS II』の方だね。発売当時、みんなが嫌ってたゲームだ。今じゃみんな「実はあのゲーム、かなり良かった」って言ってるけど、どうだろうね。俺はずっと好きだったけど。


クリスチャン 昨日、原宿にいたんだけど、彼が「うわ、スゲエ」って騒ぐんだ。フィギュアとかがいっぱいあるから。


グレイソン 日本にいるのはめちゃくちゃ楽しいよ。ゲームもアニメもキャラクターも全部大好きなんだ。食べ物も美味いし。


クリスチャン 人も食べ物も、何もかもが最高だよ。


グレイソン ゲーム自体も、特にコロナ禍以降、めちゃくちゃ人気になったと思うな。今は車のいたるところにステッカーが貼ってあるし、Tシャツを着てる人も多い。今やトレンドなんだ。


クリスチャン 彼は最近、DARC SPORTのライダーになったばかりなんだ。


グレイソン そうそう、DARC SPORTと契約したばかりで、めちゃくちゃ最高だよ。ブルース・アイアンズもチームにいる。アニメとのコラボもやってるし、そのTシャツを着られるのは本当にうれしいね。俺が知ってる限り、スケートやサーフィンのブランドで、アニメとコラボしてる会社って他にないから。これって、俺にとっては、かなりデカいことなんだよ。『ベルセルク』とのコラボが楽しみだな。


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クリスチャンの音楽のレッスン


SiiiCK クリスチャンからの音楽のレッスンはあったの?


グレイソン 親父に初めて連れて行ってもらったライブは、モーターヘッドだよ。オーストラリアだ。


クリスチャン いや、モーターヘッドはサンディエゴで観たんだ。


グレイソン 親父はメタルを聴きながら俺を育てたから、長い間、そういう音楽しか好きじゃなかった。


クリスチャン でも、俺が彼をインドネシアに連れて行ったら、帰ってきた時はEDMが好きになってたよ。


グレイソン 違うよ。EDMじゃない、ドラムンベース。


クリスチャン 今の俺たちは、いろんな音楽フェスに行ってるよ。


グレイソン Beyond Wonderlandにも行ってる。


クリスチャン ラスベガスのEDCにも行ってる。


グレイソン 俺はすでにシラフだったけど、親父も酒をやめたからね。そしたら突然、二人で音楽フェスに行くようになった。エレクトロニック・ミュージックのフェスに、シラフのままでね。俺たちはエクスタシーとかには手を出さないで、エナジードリンクとか炭酸水を飲んで、楽しんでる。


クリスチャン 俺の親友がInsomniacを主宰してるパスクァーレ・ロテッラを紹介してくれたんだ。パスクァーレはサーファーで、その息子はスケーターなんだ。俺たちは一緒にスケートをするし、彼は俺たちを音楽フェスに招待してくれる。オールアクセスのパスをもらえるから、どこにでも行けて最高なんだ。


グレイソン ものスゴい光のショーとか、いろんなテーマのステージがあって。来てる人たちのファッションもヤバいんだ。


クリスチャン 花火とかドローンショーもあるし。それに可愛い女の子たちもいる。俺はドレスを着て人混みの中を歩くことだってできる。しかも、それがインスタとかに上がらないんだ。俺を知ってる人が誰もいないからね。みんな楽しそうだし、笑顔だから、最高だよ。


グレイソン あそこでは誰も人のことをジャッジしないんだ。


クリスチャン ハードコアとかメタルとか、そういうのも大好きだけど……みんながタフガイすぎるんだ。何ていうかさ、汗だくの男たちが殴り合ってるみたいな感じで。一方で、エレクトロニック・ミュージックのフェスは、みんなが楽しんでる。それに、ステージとか、視覚的にもスゴく刺激的なものが多い。これは大きな変化だよ。


グレイソン 音楽フェスに行く人たちって、たぶん何日もかけて着ていく服を考えてるはずなんだ。でも、実際にはメタルやロックンロールのライブに行く人たちの方が、自分がどう見えるのかを気にしてるんだよ。なのに、そうじゃないふりをしてる。それが一番面白いところなんだけど。


SiiiCK 自分では音楽をやらないの? 


グレイソン いや、聴くだけ。俺は昔からずっとドラムンベースのファンなんだ。


クリスチャン 今、ちょうどレコーディングスタジオを作ってるところだ。倉庫を手に入れて、そこに寝室を2つとレコーディング・スタジオを作ってる。それからスケートランプも作るつもり。場所はサンタアナだ。BLACK FLYSのショップから1ブロックのところにある。


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フレッチャー・ファミリーのレガシー


SiiiCK 今回の来日では、「Fletchers」というタイトルで、いろいろなものを見せているけど、これってつまり、フレッチャー・ファミリーのレガシーってことだよね。グレイソンにとって、祖父のハービーはサーファーだし、父のクリスチャンはサーフィンにスケートボードを持ち込んだ。そして、グレイソン自身はスケートボーダーだ。


クリスチャン 進化だね。


SiiiCK それに、DNAだよね。でも、このDNAを受け継ぐ中で、どうやって自分自身のスタイルを作っていったの? 


クリスチャン まず、親父がロングボードからショートボードへの変化を手助けした。そして俺はサーフィンにスケートボードを取り入れて、エアというスタイルを持ち込んだ。俺はスケートボーダーでもあったから、グレイソンを赤ん坊の頃からずっとスケートに連れて行った。それでグレイソンは、今や4つのウイールの上で一番速いスケートボーダーになったってわけだ。


グレイソン 親父が俺をスケートやサーフィンに連れて行ってくれたからね。子供の頃は、おじいちゃんも含めて、家族みんながそうしてくれた。それで、気づいたら自分の道を歩いてたんだよ。自分が好きなものの方へ進んでいったんだ。


クリスチャン 彼はいつも年上のビッグボーイたちと一緒に遊びたがってたよ。スケートボードも一緒にやりたがった。ビッグボーイたちはコーナーを大きくカーブして、フロントサイド・グラインドをやってた。フロントサイドでいろんなことをやってたんだ。


グレイソン そういう滑り方が俺は好きなんだ。ほとんど親父の世代みたいな滑り方をしてると思う。俺が子供の頃に見てたスケーターたちが、ちょうどその世代だったから。


クリスチャン でも最近は、彼も変わってきたよな。もっとストリート系になってきた。デカいレールをいくつか見せてやってよ。


グレイソン 最近は、Thrasherのクリス・グレッグソンとか、いろんな連中とよくスケート・トリップに行ってる。海外に行くと、現地の人に「この辺にデカいレールない?」って聞くんだ。そうすると、まだ誰もグラインドしてない場所があるんだ。そういうところで滑ると気持ちがいいし、映像を撮って、遊びで編集したりしてる。ついこの前も、オーストリアにいたんだ。城にあったレールでグラインドしたんだけど、そのレールは150年くらい前のものだって言うんだ。スゴいよな。オーストリアの後は飛行機で移動して、2週間のヨーロッパ・トリップをして。スイス、オーストリア、それからフランスに行って。そこから、日本に飛んできた。だから、ずっと旅してることになるね。


SiiiCK Thrasherと言えば、2024年の表紙で、靴も履かずに豪快なワンフットを決めていたのは、ヤバかったね。


グレイソン ノースショアだね。ビーチの真向かいだ。ありがとう! 乾杯!(と、みんなでコカコーラの瓶で乾杯する) コカコーラ・チアーズだ(笑)。


Greyson Fletcher's "Hellion" Part


クリスチャン 彼はそのレベルまで来てるんだ。それに今は、サーフィンも本当に好きになってる。


グレイソン そう、最近は二人でサーフィンとスケートを一緒にやることが多いんだ。


クリスチャン 去年はインドネシアのバリに、サーフスケートのイベントで行った。俺の弟ネイサンもいたし、弟の子供たちもいた。


SiiiCK 前にも聞いたと思うけど、クリスチャンはスケートから影響を受けながら、どうやって自分のサーフスタイルを作っていったのか、改めて聞かせてくれないかな。


クリスチャン 俺は親父に、ずっと昔からスケートパークに連れて行ってもらってた。俺はトニー・ホークがカールズバッド・スケートパークで滑り始める3年も前から、そこで滑ってたんだよ。それで10歳の頃、俺はジェイソン・ジェシーと学校で出会った。二人で一緒にオーリーを覚えて、ストリートを滑ってた。それで親父が俺たちをオレンジにあった、ビッグ・オー・スケートパークに連れて行ってくれたんだ。たぶん1980年か1981年だったと思う。そこで俺はスケートボードでエアやハンドプラントをやってた。だから、同じことをサーフボードでもやってみようと思っただけなんだ。ハンドプラントはやらないけど、サーフボードでエアをやって、スケートボードでもエアをやってた。俺はまだほんの子供だったんだよ。


グレイソン ちょっと待って、ここで超短く言わせて。俺がスケートボードで一番好きなトリックは、フロントサイド・テイルボーンなんだ。昔の親父がそれをやってる映像を見たことがあるし、ジョン・カーディエルがやってる映像も見た。もう、最高にヤバいトリックだと思ったんだ。カーディエルはめちゃくちゃ高く飛んでたな。


クリスチャン フロントサイド・テイルボーンはかなり得意だった。


グレイソン まあとにかく、それが俺がそのトリックをやる理由。それだけ言いたかった。


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クリスチャンのエアの衝撃


クリスチャン それで、俺はまだ小さかったから、サーフボードでエアをやっちゃいけないなんて知らなかった。スケートボードでやってたから、サーフボードでもやるだけで、同じことにしか思えなかった。でも、他のみんなはそれが気に入らなかった。特に、サーファーはみんな嫌ってたね。「それはサーフィンじゃない」って言われたくらいだ。


グレイソン でも時代は変わるから、今じゃみんなエアに夢中だ。


クリスチャン そう、今はみんな大喜びしてる。


SiiiCK '89年にたまたま取材に行ったトレッスルズの大会で、クリスチャンがエアをカマして優勝したのを目撃した時は、本当に衝撃だったし、これはサーフィンの新しい革命だと思ったよ。


クリスチャン そう。だから、俺の問題は、あまりにも先を行きすぎてて、逆に後ろに取り残されたってことなんだ。みんなが認めるまでには、何年もかかったからね。


SiiiCK でも、コンテストで優勝したわけだから、あの時点では認められたんだよね。


クリスチャン でも、その後になってみんなめちゃくちゃ怒ってた。


グレイソン 俺は生まれてなかったから、聞いた話になるけど、俺の親父はサーフィンにものスゴく大きな影響を与えたと思うんだ。それは、ポジティヴな意味でも、ネガティヴな意味でもだ。というのも、みんなエアにかなりの衝撃を受けたからで。間違ってると思った人もいたし、エアが主流になってしまうんじゃないかって、怖がってた人もいたんだと思う。その文脈自体を嫌ってた人たちだっていた。でも、気に入ってた人もたくさんいたと思うんだ。


クリスチャン 嫌ってたのはサーフィン業界だ。だって、もし俺がやってることが認められたら、他の連中にも影響するだろ。スポンサーというのは、彼らに金を払って、雑誌に広告料を払って、コンテストにも金を出してる。だから、もし俺がやってることが突如クールだってことになったら、俺だけがそういう存在になってしまう。つまり、ビジネスをめちゃくちゃにしちゃうわけだ。だから、今となっては理解できるんだ。


グレイソン コンテストに出てた連中の多くは、それを怖がってたんだと思う。


クリスチャン 新しいものだったし、彼らにはできなかったからね。ただ、彼らは既得権益みたいなものを持ってた。ASPがトップ32だった頃を覚えてる? 何年もの間、ずっと同じ連中だったよね。それは、彼らはメインイベントから出場してたからで。でも、他の連中はみんなトライアルを勝ち上がらなきゃいけなかった。


グレイソン だから、単純に彼らがオールドスクールだっていう理由で、否定的に思ってた人もたくさんいたと思うんだ。オールドスクールの人たちって、何も変わってほしくないんだ。みんな同じままでいてほしいんだよ。スケートボードでも、きっとそういうところはあったと思う。


クリスチャン でも、日本人はいつもそれを好きでいてくれた。


SiiiCK 俺たちはそんなの気にしないから(笑)。


クリスチャン 日本人はいつも、違ってたからこそ、スゴく喜んでくれてた。俺が初めて日本に来たのは、'87年のことだ。つまり39年前だ。


グレイソン 日本には何回来たの?


クリスチャン たぶん60回以上。


グレイソン うわあ。それはスゴいな。


クリスチャン 本当にたくさんの楽しい思い出があるよ。



LQID GALLERYで行われたアートショー「A DAY IN THE GARAGE Vol.1」には、10人のアーティストが参加。9月12日には、クリスチャンとグレイソンが来場した


LQID GALLERY ENOSHIMA

神奈川県藤沢市片瀬海岸1-4-3 1F

Instagram: https://www.instagram.com/lqid_gallery/


左上から右、上段から下段の順に、

TOSHIKAZU NOZAKA、RYUJI KAMIYAMA

RYO SEJIRI、CHAKA

KEONE、HIROTTON

ESPY、USUGROW

MHAK、WATARU TATTOO


オンラインで作品を販売中:

https://stokepaint.stores.jp/?category_id=6aa63432f1f14e5805c2d590

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アイコニックなスカルのデザイン


SiiiCK あと、これはずっと聞きたかったことなんだけど、クリスチャン・フレッチャーのアイコニックなスカルのデザインって、どういう経緯で生まれたの?


クリスチャン これはエリック・ブルネッティのデザインなんだ。


SiiiCK 本当に? 


クリスチャン 彼がFUCTを始める前の話で。NYでグラフィティをやってた頃だ。彼がまだキッズの頃、Astrodeckに送ってきたんだ。


グレイソン エリックに頼んだの?


クリスチャン 違うよ。彼が誰なのかも知らなかった。ただのキッズだったんだ。


グレイソン 初めて聞いた話だな。


クリスチャン 彼はただロゴを送ってきたんだ。それ以来ずっと使ってる。後になって、彼がFUCTをやってた頃に会ったんだ。


グレイソン 今回の旅は、いろんな秘密が出てくるな(笑)。いい質問をするね、ブラザー!


クリスチャン それに、ずっとクールであり続けてる、時代を超えたロゴだよね。あのデザインを作ってくれたエリック・ブルネッティには本当に感謝だ。


SiiiCK 最後に、今考えてることを聞かせてほしい。


グレイソン もっと楽しむ方法を学んでる。


クリスチャン シラフで生きる方法を学んでる。もう◯◯◯はなし(笑)。


グレイソン とにかく、人生のすべてを楽しもうとしてるね。ボードの上でも、ボードから下りても。


クリスチャン 二人で一緒に過ごしたり、一緒にサーフィンやスケートに行ったりすることだね。


グレイソン アートもやってるし、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に絵を描いたり、親父とも絵を描いたり、親父とスケートやサーフィンをしたり。


クリスチャン レコーディング・スタジオ兼スケートボード施設を作る予定なんだ。たくさんのバンドを呼んで大きなハロウィン・パーティもやる。それで、翌日の11月1日にはインドネシアに行くんだ。


SiiiCK あと、「LIVE FAST, DIE LAST」(全力で生きて、最後まで生き残れ)っていうクリスチャンの言葉もいいよね。あの言葉に込めた意味は?


クリスチャン みんなはよく「LIVE FAST, DIE YOUNG」(全力で生きて、若くして死ぬ)って言うだろ? でも、俺は若くして死にたくないんだ。最後まで生きたいってことだよ。それで昨夜、グレイソンがそれをフロントウォールにグラフィティで描いてた。スケートボードのトラックを持ってる? ここには「SKATE FAST, DIE LAST」って書いてあるんだ。


SiiiCK グレイソン・バージョンだね。


クリスチャン やっぱり、DNAだな(笑)。



Photography: Toshiya Ohno

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Christian Fletcher

https://soulsurfmaniac.com

Instagram: @christianfletcherlives

                 @soulsurfmaniac


Greyson Fletcher

Instagram: @greyson_fletcher


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