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Beastie Boys 2004年の6thアルバム『To the 5 Boroughs』のデラックス・エディションが、2026年4月17日にリリース

2004年6月14日にリリースされた、ビースティ・ボーイズの『To the 5 Boroughs』。

ビースティ・ボーイズにとって通算6枚目のアルバムとなった本作は、全米1位を獲得し、プラチナ・セールスを記録し、「Ch-Check It Out」などのヒットも生まれた。

今回、この『To the 5 Boroughs』がデラックス・エディションとなって、2026年4月17日にリリースされる。

CD2枚組はマルチ・パネル・ソフトパック仕様。3LP(輸入盤)は180グラム重量盤/3面見開きジャケット仕様で、飛び出す仕掛けや地下鉄の路線図がデザインされたリトグラフも含まれ、丈夫なスリップケースに収納される。オリジナルのトラックに加えて、2019年に音楽配信を開始したデジタル・デラックス・エディション収録のリミックスやBサイド曲を含む11曲がボーナス・トラックとして収録される。



ビースティは情熱かつ饒舌/すぐれた体幹/体感/音楽そして感覚/イケてる都市の野蛮人/リズムはなにをまとってもバックビートで/考えてる絵は地に足/そして精神/突き詰めるとそれはまるでビート/既存の価値観から個の解放/だからどこにもあてはまらない/けどどこからでもうまれるシンパシー/それがビースティ・ボーイズ/STILL完謝

2026年3月20日


高木完



2004年、ビースティ・ボーイズは頂点にいた。

NYのストリートから生まれた、パンクロックとヒップホップへの愛。

9.11以降のニューヨークを背景に、深く刻み込まれた時代の空気と地元への思い。

オルタナティブ・ミュージックとストリート・カルチャーを牽引してきた三人が本作で示したのは、単なるヒップホップへの回帰ではなく、カルチャーそのものへの愛だった。

そして何よりも、そこには三人にしか生み出せなかったマジックがある。


大野俊也



自分たちのスタジオ、オシロスコープ・ラボラトリーズで制作中だったビースティ・ボーイズ Photography: Toshiya Ohno

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 2004年のビースティ・ボーイズが『To the 5 Boroughs』をリリースする前夜のこと。


 彼らが1998年にリリースした『Hello Nasty』は、自他ともに認める最高傑作であった。本国アメリカではビルボード200で1位に輝き、トリプル・プラチナ(300万枚)をセールスし、グラミー賞を2つ受賞。アリーナツアーも大成功を収め、NYのマジソン・スクエア・ガーデン公演は即日完売となった。ビースティ・ボーイズはまさに頂点にいた。


 『Hello Nasty』のツアーが続いた後、表立った活動のなかった2000~2001年。アダム・ヤウクはマンハッタンのカナル・ストリートにあるオフィスビルの一角に、自分たちのスタジオを構えた。その名前はオシロスコープ・ラボラトリーズ。このスタジオの窓からはワールド・トレード・センターが見えた。


 2004年の雑誌「WARP」の取材で、アダム・ヤウクはこう語っている。


「最初からヒップホップ色を強めようとは思ってなかったんだ。前作まではビート、ラップを作って、そこからファンク、ジャズ、ハードコアで楽曲を固めていくというアプローチだったけど、今回はビートとラップだけでトラックを固めていった。それである程度時間が経った後に、今回は全面的にヒップホップで行こうということになったんだ」。


 実質的にマイク・D、アドロック、アダム・ヤウクの三人による初のセルフ・プロデュースとなった『To the 5 Boroughs』。前3作の共同プロデューサーであるマリオ・カルダート Jr.は参加せず、外部からはエンジニア、ミックスにデューロを迎えただけだった。デューロは当時、ジェイ・Z、マライア・キャリーを手がけたことで評価が高く、クリーンなサウンド、MCが前面に出てくるミックスになっているのは、彼の影響によるものだ。三人は本作で初めてコンピューターを使いこなし、Reason、Pro Toolsを使って制作。楽器演奏はあくまでもチョップアップして素材にする程度の使用だった。


「別に計画的にこうしようと思ったわけじゃなかったんだ。ビートを作って、アイデアをいろいろ出し合って曲を作っていったら、こういう結果になっただけだ。前作までの僕たちは、今までに使ったことがなかった楽器やアイデアを取り入れて、ファンクやジャズ、ハードコアなどいろんな音楽を作ってきたんだけど、今回はトラックを作り始めた段階で、何故かラップとビートが中心になったんだよね」(マイク・D)


「デューロは最終的なミキシングの段階で参加したんだ。アレンジや構成なんかはほとんど僕たち自身がやってる。デューロはMCをスゴく前面に出したがるんだよね。最初にミックスを聴いた時は、こんなに前でいいの?って思ったけど、最終的にはこれで行こうってことになった」(アダム・ヤウク)


 1992年の『Check Your Head』、1994年の『Ill Communication』、1998年の『Hello Nasty』と、三人はジャンルの境界線を自由に超えながら、好きな音楽をどんどん実験的に取り入れ、サンプリングも楽器演奏も入れたレイヤーを重ねて、ネクストレベルの音楽を追求していった。それが『To the 5 Boroughs』では、全編ヒップホップのアルバムになったため、当時は原点回帰なのかと言われたりもした。


「ヒップホップを作らなきゃ殺されるし、ヒップホップを作ったらまた誘拐されるかもしれない。みんなを満足させるなんてできないよ。まいっちゃうね(笑)」(マイク・D)


 アルバムタイトルとなった『To The 5 Boroughs』は、NYの5つの行政区に捧げるという意味だ。アルバムが出る3年前に起こった9.11の悲劇を経験した地元のNYに捧げるということだ。NYのパンク・バンド、デッド・ボーイズのサンプリングに乗せて、NYへの愛をラップした「An Open Letter To NYC」。銃規制を訴える「Right Right Now Now」。当時のブッシュ政権とアメリカの外交政策を批判する「It Takes Time To Build」。『Hello Nasty』の前にNYに戻り、スタジオを作って、9.11を経験した三人が当時の世相を反映させながらも、地元愛を歌っているのだ。同時に、「Ch-Check It Out」、「Triple Trouble」、「3 The Hard Way」では、ビースティ・ボーイズならではのストレートなヒップホップが楽しめる。「Crawlspace」はライバルのMCの家に潜入するなんて内容だし、「All Lifestyles」は今で言う多様性を歌っている。ブッシュ政権に関しては、前年2003年に「In A World Gone Mad」という曲をオフィシャル・ウェブサイトで発表しているし、そこではテロとの戦い、イラク戦争に直接言及しており、ジョージ・W・ブッシュやサダム・フセインの名前も登場する。


「誰も望んでいない人間が大統領になってこの国の舵取りをするのは、どこか不思議な感じがするから、その思いをしっかり声にして出したい気持ちがある。それによってリスナーが何かを考えてくれるきっかけになればいいから」(アダム・ヤウク)


「9.11以降、NYに住んでる人間の意識は確かに変わったと思うよ。みんながあの事件をきっかけに、NYとは何か? アメリカにとって大切なのは何か? ということを、直接結びつけて考えるようになったから」(マイク・D)


Beastie Boys - That's It That's All (Visualizer)


『To the 5 Boroughs』は、ビースティ・ボーイズの三人が40代を目前にして、円熟期を迎えた時のアルバムだ。本作を聴いて改めて思うのは、三人が最高の友人で最高のクリエイティヴ・パートナーだったことから生まれるマジックがあったということだ。


 2016年の取材時にマイク・Dはこんな話をしている。

「僕たちは三人全員で助け合っていた。アイデアも三人全員から出てきたし、いろんなやり方でお互いをサポートしていた。誰か一人からアイデアが出た場合も、三人全員がそれぞれの意見を持っていたから、結局三人のアイデアになった。僕たちがラッキーだったのは、結局この三人がいたことにあるんだ」。


 なお、「Right Right Now Now」のリリックにはマット・タケイが出てくるし、今回リリースDISC TWOには、高木完によるリミックス「RRNN (Straight Outta Shibuya) feat. Kan Takagi」が収録されている。ビースティ・ボーイズと日本の親密なつながりは、こういうところにも表れているのだ。



Beastie Boys - Ch-Check It Out



ビースティ・ボーイズ 『トゥ・ザ・5ボローズ デラックス・エディション(2CD・限定盤)』

2026月4月17日リリース 

品番:UICY-80721/2 

価格:税抜価格 4,000円 税込価格4,400円

2CD・限定生産

2026年版解説:大野俊也

CD1:歌詞・対訳付

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DISC ONE トゥ・ザ・5 ボローズ

1 チ、チェック・イット・アウト

2 ライト・ライト・ナウ・ナウ

3 3・ザ・ハード・ウェイ

4 イット・テイクス・タイム・トゥ・ビルド

5 ライム・ザ・ライム・ウェル

6 トリプル・トラブル

7 ヘイ・ファック・ユー

8 オー・ワード?

9 ザッツ・イット・ザッツ・オール

10 オール・ライフスタイルズ

11 シャザム!

12 アン・オープン・レター・トゥ・NYC

13 クロールスペース

14 ザ・ブルーハハ

15 ウィ・ガット・ザ


DISC TWO リミックス、Bサイズ&レアリティーズ

1 ブルルル・スティック・エム

2 アンド・ゼン・アイ

3 ナウ・ゲット・ビジー

4 チ、チェック・イット・アウト(ジャスト・ブレイズ・リミックス)

5 トリプル・トラブル(ブレインパワー・リミックス)

6 トリプル・トラブル(J・ウィズル・リミックス)

7 トリプル・トラブル(デクスターズ・トリプル・デコルテ・シチュエーション)

8 トリプル・トラブル(グレアム・コクソン・リミックス)

9 リズル・リズル・ニズル・ニズル

10 MTL・レッピン・フォー・ザ・514

11 アール・アール・エヌ・エヌ(Straight Outta Shibuya) feat. Kan Takagi



Beastie Boys『To the 5 Boroughs(3LP)』

2026月4月17日リリース

品番:655-3727

輸入盤・限定盤3LPエディション

[3LP]

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LP1

A1. Ch-Check It Out

A2. Right Right Now Now

A3. The Hard Way

A4. It Takes Time To Build

B1. Rhyme The Rhyme Well

B2. Triple Trouble

B3. Hey Fuck You

B4. Oh Word?


LP2

C1.That’s It That’s All

C2. All Lifestyles

C3. Shazam!

C4. An Open Letter To NYC

D1. Crawlspace

D2. The Brouhaha

D3. We Got The


LP3

F1. Brrrr Stick Em

F2. And Then I

F3. Now Get Busy

F4. Ch-Check It Out (Just Blaze Remix)

F5. Triple Trouble (Brainpower Remix)

G1. Triple Trouble (J. Wizzle Remix)

G2. Triple Trouble (Dexter’s Triple Decollte Situation)

G3. Triple Trouble (Graham Coxon Remix)

G4. Rizzle Rizzle Nizzle Nizzle

G5. MTL Reppin’ For The 514

G6. RRNN: Straight Outta Shibuya



Beastie Boys

https://beastieboys.com

Instagram: @beastieboys

X: @beastieboys

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