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【連載】DOGTOWN スケートボードとカルチャーのつながりとルーツを紐解く VOL.2:Azusa Nigo & ayano

ゼファー・スケート・チーム所属でZ-BOYSの一人であったジム・ミュアーが始めたブランド「DOGTOWN」。

’80年代には弟のマイク・ミュアー(スイサイダル・テンデンシーズ)も加わって、ヴェニスからカルチャーを発信していくリーダー的な存在となった。スケートボードを軸に、音楽、アート、さらにはスタイルとアティテュードが加わったのが、DOGTOWNというカルチャーである。このSiiiCKの連載では、DOGTOWNを愛する様々な人たちに登場していただき、スケートボードとカルチャーのつながりとルーツを紐解いていきたいと思う。第2回目は、ガールズスケーターのAzusa Nigo、ayanoの二人が登場。Azusa Nigoは「SKATE GIRLS SNAP」を主宰し、映像やSNSでガールズスケーターのシーンを発信してきたが、最近ではスケートフォトグラファーとしても活躍中。ayanoはAzusa Nigoがスケートにハマるきっかけを作った人で、駒沢ローカルのガールズスケーター。



Photography: Jesse Kojima


取材協力: Coper

東京都目黒区上目黒1-2-9 ハイネス中目黒106 

https://coper.official.ec

Instagram: @copertokyo



スケートボードを始めたきっかけ


SiiiCK ayanoさんがスケートを始めたきっかけは?


ayano ストリート・ファッションが好きで、雑誌のWARPとかMETROPIAのビデオを見てたんです。それで、とりあえずキックフリップをやってみたいなと思って(笑)。高校生の時は北海道にいて、ずっと見てただけなので、東京に18歳で出てきた時のタイミングで始めました。最初は新宿のGAP前ですね。路上でやってる人たちがいたので、夜な夜な行って。混ぜてもらってやってました。


SiiiCK 当時、ガールズスケーターは他にいました?


ayano いなかったですね。同じ頃に始めた友達に連れて行ってもらったんですけど、その子はやめてしまったので、いつも一人で行ってました。


Azusa Nigo 昔から活動してるスケーターとかスケートフォトグラファーと一緒にいると、ちょいちょいayanoちゃんの話が出てくるんですよ。


SiiiCK どの辺のスケーターとつるんでいたんですか?


ayano 原っち(原博章)とかチョッパーさん(中村泰一郎)が大阪から来た時ですね。ストリートで楽しんでチルな感じでお酒を飲むような人たちとずっと滑ってましたね。技をメイクした時、みんなが「わあーーっ!」って喜んでくれるっていうのが楽しかったんです。


Azusa Nigo わかる!


ayano あと、男の子だけだったので、楽でした。


Azusa Nigo ayanoちゃんは池袋のストリートにも行ってたよね。


ayano 池袋は10年前に行ってたので、一番盛り上がってた時期には行ってないですね。THRASHERの池袋特集でワタシくん(渡鍋文博)を見てて、あとで田町で会って仲良くなった感じです。


Azusa Nigo 私、10年前はまだスケートやってないもん。スケート歴は8年だから。それまではずっとBMXだったので。



SiiiCK BMXからスケートボードに変わったのは?


Azusa Nigo 24歳の時に京都の鴨川沿いを自転車で走ってたら、BMXをやってる人がいて。フラットランドだったんですけど、その人に「写真を撮ってもいいですか」って声をかけたら、「どうぞ」と言われて、仲良くなって。「今からBMXのお店に行くけど、一緒に来る?」って言われて。お店に行ってそのままチャリを買いました。そこはX GAMESで優勝した中村輪夢くんのパパのお店で、輪夢くんが小学生の頃とかは京都のローカルのパークで一緒に乗ってました。そこから私が東京に行くことになって。BMXを乗れる場所を探してたら、駒沢公園があったので、近くに住もうってなって。その流れで、気づいたら駒沢公園でスケボーをやってました。きっかけはayanoちゃんだったんだよね。


ayano 板を渡したんだっけ?


Azusa Nigo そうそう。BMXに乗ってて、女の子のスケーターと仲良くなった時に、その中にayanoちゃんがいて。ある日、ayanoちゃんが要らない板を持ってたから、「これ捨てちゃうの?」って聞いたら、「要らない。あげる」って言われて。スケートショップのたつみやさんに行って、トラックとウィールだけを買ってその板につけて。それが始まりなんです。


ayano 懐かしい。ALMOSTだよね。当時、BMXをやってる女の子自体、あまり見たことがなかったんですよ。でも、こんなにスケートにハマるとは思わなかったな。


Azusa Nigo どっぷりハマりましたね。ayanoちゃんが板をくれた日から8年ですね。


左から、ayano、Azusa Nigo

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ガールズスケーター


SiiiCK この8年でガールズスケーターはかなり増えましたよね。仲間がいるというのもスケートボードの魅力の一つじゃないですか。


Azusa Nigo 仲間がいるって、一番大事で、一番楽しいです。


スケーターって、新しい子が来て、いなくなって、また新しく入って来て……という感じで、私のスケート人生はNetflixのドラマで言い換えると、今シーズン7ぐらいです(笑)。シーズン1でいなくなった子、シーズン1から7までずっといる子もいますね。いろんな出会いがいつも楽しいです。


ayano 昔は本当に女の子がいなくて、出会えてもすぐやめちゃう子が多かったです。今は本当に女の子が増えたので、いろんなスタイルの子がいて盛り上がってるし、本当に楽しそうだなって思いますね。正直、羨ましいです。


SiiiCK ガールズスケーターでカッコいいと思った人は?


Azusa Nigo やっぱエリッサ・スティーマーだよね。女性スケーターのレジェンドですね。男性しかいない中、女性一人で滑ってて。でもそれは、男しかいない、女がいないとかじゃなくて、自分が滑りたかったから滑ってたんだって、そういう話を聞いたんですよ。コンテストにしても、女性の部門がない時から出てるんです。その時代に、他の男性陣に負けない滑りをする人がいたっていうのが衝撃じゃないですか。


ayano 私も同じくエリッサ・スティーマーですね。私の年代で始めた人はみんな彼女の名前を挙げるんじゃないかな。何よりも滑るスタイルがカッコいいんですよ。私は男性でも女性でも、スタイルがカッコいい人が好きなので。どんなにスゴい技をやっても、スタイルが良くないと好きになれなくて。オーリーだけでもスタイルがカッコ良かったら好きになりますね。逆に、トレをやってもカッコ良くなかったら、好きになれなくて。


Azusa Nigo しかも今も現役だから。最近もTHRASHERの表紙を飾ってたよね。そこから若手の女性スケーターの表紙がちょいちょい増えるような流れが出来て。そのタイミングで中山楓奈ちゃんが、LAのHollywood Highっていう有名なスポットで撮った写真がボンって出たんです。

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今の二人のスケートボード・ライフ


SiiiCK 最近、Nigoさんの写真のクオリティがどんどん上がっていませんか?


Azusa Nigo スケートを始めた頃からずっとスケーターの写真は撮ってたんですけど、最近、本格的にスケートフォトを撮影するきっかけがあって。そこからガラッと変わりました。それまではスケートの撮影のことは全然わからなくて、好きに撮ってたんですけど、「PANCAKE SKATEBOARD MAGAZINE」を手がけてるフォトグラファーの井関信雄さんから、そのマガジンの第1号目をやるってなった時に、「にごちゃんも誌面用のスケーターの写真を撮ってみませんか?」と声をかけてもらって。知識ゼロからフルサポート体制で教えてもらったんです。「今は女性のスケーターがたくさん活躍してるから、女性のフォトグラファーは絶対に必要になってくる」って言ってくれて。2023年の秋頃から、年明けの第1号目を目指して井関さんと動くようになって、いろんな現場に連れていってもらって。6月にはイタリアのローマで行われたWorld Skateという大きいコンテストでは、撮影のお手伝いをさせてもらって、貴重な経験になりました。


SiiiCK Nigoさんの活動自体が変わりましたよね。


Azusa Nigo めちゃめちゃ変わりました。前からやってる「SKATE GIRLS SNAP」の方はマイペースで、これは制限とか縛りはないので自由にやりつつ、井関さんの雑誌をお手伝いするようになって。別のブランドからも声がかかるようになったり。海外に行って、海外の友達と日本の女の子のスケーターをつなげたり。そういうことができるようになったので、世界がパーンっていきなり広がりましたね。


SiiiCK 海外ではどこが良かったですか?


Azusa Nigo やっぱりコペンハーゲンですかね。CPH OPENという、世界で一番大きいスケーターのお祭りがあるんですよ。5日間ぐらいやってて、毎日どこかでセクションを置いて、セッションとかコンテストをやって。コペンハーゲンで一番有名なところ……日本で言うと、東京駅の前のような広いところにセクションを作って。そこでコンテストを開くんですけど、スケジュールは事前にならないとわからなくて。次はこっち、明日はあっちって、みんなで移動しながら、世界中から有名なスケーターがいっぱい来てる中、私はカメラを構えて、バシバシ撮るっていうことをやってました。レジェンドもめちゃいるんですけど、誰がスゴいとか偉いとか関係なく、世界中の人がそこにいて。そこでスケートして、楽しむだけっていうお祭りなんです。そこでまた友達が増えたり、知り合いのスケーターと久しぶりに会ったりというのがあって。日本のNIKEチームと一緒に動いてたので、チームの中山楓奈ちゃん、織田夢海ちゃん、伊藤美優ちゃんの紹介もしました。これからもっと日本のガールズスケーターが世界のスケート雑誌に載るようになっていくんじゃないかなと思ってます。


ayano この写真、Nigoちゃんなのかな?と思った。カッコ良かったよね。


Azusa Nigo 以前はVLOGみたいな感じで映像を撮ってたんですけど、今は写真の方が楽しいですね。みんなの一番カッコいい姿を写真に収められるので。


SiiiCK ayanoさんは20年スケートをやってきて、今はどんな感じですか?


ayano 今はめちゃめちゃ平和です(笑)。スケートは現状維持という感じなんですけど、駒沢に行けばみんながいるので。同年代だと、どんどん子供とか家族が出来て、スケートをやってない子は、友達と遊んだり、飲みに行ったりがなくなってきてるという話を周りから聞きますね。でも、とりあえず駒沢にいれば、独身の人も来るし、家族のいる人も子供を連れてくるので、子供たちと一緒に遊んだりもするんです。だから、休日にこういう風に過ごせるのはスゴく幸せだなって思ってますね。好きな趣味をやって、周りに人がいっぱいいて、一緒にお酒を飲んで、青春みたいな毎日を過ごして、今も楽しめるんです。スケートの方は、正直今が一番上手くなってるなと思いますね。今までできなかったフリップアウトとかができるようになって。昔はコツコツ練習するよりは、とにかく飛べばいいみたいな気合い系だったんです。私はNigoちゃんのような夢というよりかは、日々の幸せって感じですね。

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DOGTOWNとも相通ずる、自分たちの場所を作るということ


SiiiCK DOGTOWNに関しても聞きたいのですが、Nigoさんは以前映画を観ているんですよね。


Azusa Nigo 『ロード・オブ・ドッグタウン』を観ました。ヒース・レジャーとかイケメンどころがいっぱい出てたのもあったので。若い頃にカルチャーのことは何も知らずに観たんですけど、いざ自分がスケートを始めてからは、あれはスゴいことだったんだって、じわじわとわかるようになったんです。実はエリッサもZ-BOYSに影響を受けて、スケートを始めてるんですよね。今の私はこれだけスケート・カルチャーにガッツリ入ってきてるから、もう一回ちゃんと見直して、答え合わせをしたいです。


ayano 私、初めて買った板がT19で、T19はずっと見てたんですよね。


SiiiCK T19を始めた故・大瀧浩史は、ヴェニスに憧れて、DOGTOWNで働きながらそこに住んで、その時にやっぱり自分の地元でシーンを作らなきゃいけないと思って、東京でT19を立ち上げたんですよ。


ayano つながりましたね。


SiiiCK DOGTOWNもT19も自分たちの場所を作るために始まったものだから、ガールズスケーターの場所を作った二人とも相通ずるものがありますね。


Azusa Nigo まさにその通りかも。うちらにとって駒沢はスゴい特別だもんね。


SiiiCK DOGTOWNのスケーターは、当時は邪道だと言われたスタイルで登場しながらも、後にはDOGTOWNのスタイルの方がカッコいいってなったし、’80年代後半の日本でも、スタイル重視のDOGTOWNと、トリックの上手いスケーターが多いPowell-Peraltaとでは、好きなスケーターが分かれましたからね。


ayano 女の子スケーターもけっこう分かれますもんね。トリックを追求して大会に出る子もいれば、カルチャーが好きな子もいるので。私はカルチャーとか、スタイルがある滑りが好きでした。


Azusa Nigo 若いスケーターにも、そういうルーツを知ると面白いよという話はしていきたいですね。それこそZ-BOYSのペギー・オキのこととか。ペギー・オキなんて元祖ガールズスケーターじゃないですか。


SiiiCK 改めて、スケートボードのカルチャーはどういうところが好きですか?


Azusa Nigo 誰かが狙ってたスポットでメイクして、映像に収めて、写真を撮れた時の感動があって、それを1個の作品にして、みんなの前で発表する……あの流れはスゴいなと思ってて。本当にクリエイティヴそのままだし、そこはスゴい好きなところですね。みんながいろんなところでビデオを撮ってて、「今、あの人がフルパートを撮ってる」ってなったら、超楽しみだし、SNSとかで「何日に試写会をします」って出たら、「来たあ!」ってなるし。


SiiiCK でも、Nigoさんが5~6年前にメディアに出るようになってから、ガールズスケーターはめちゃくちゃ増えたし、10代の女の子で上手い子もスゴく増えましたよね。この5~6年で大きく変わりましたよね。


Azusa Nigo 変わりましたね。今オリンピックやX GAMESに出てる10代前半の子たちに、インタビューでスケート歴を聞くことがあったんですけど、5~6年なんですよ。「当時の私と同じスケート歴やん。私も頑張ったら出れたじゃん」とか冗談を言って(笑)。今から5年前に始めた子たちが今スゴい出てきてる、この速さを感じてますね。


SiiiCK ちなみに、今のガールズスケーターの間でファッション的に流行っていることってありますか?


ayano 駒沢公園に来る子たちは大体おへそを出してるなって思います。


Azusa Nigo 今はまた細身スタイル、ピチピチフィットするスタイルが流行りだして。男の子も、細身のスラッとしたスタイルで、短い丈のTシャツの子が増えてますね。女の子のトップに関しては、露出が多くなったと思います。男の子は駒沢公園で上半身裸で滑れなくなりましたけど(笑)。


ayano 昔はパークに女の子が一人しかいないことが多かったんですけど、今はけっこう多くて。みんながおへそを出してれば、自分も出しやすいというのもあるかもしれない。最近、暑いしね。


Azusa Nigo DOGTOWNのTシャツを自分で切って、タンクトップにするとかしたらカッコ良さそう。切っちゃってボロTにしちゃうスタイル、新しくないですか。


SiiiCK 昔のクリスチャン・ホソイみたいで良いですね。ファッション的なマイブームはありますか?


Azusa Nigo 私はあえてスケート・ブランドじゃない服を1個入れるようにしてます。全身スケート・ブランドにせずに、いろいろ幅広く違うものを取り入れるようにしてます。


ayano 明るい色を着ますね。インスタに上げる時、黒だとあんまりだなと思って。ピンクとかを着た方が気分が上がるし、夏はやっぱりへそ出しですかね。


SiiiCK 二人とも似た雰囲気のネックレスを着けてますよね。


ayano 夏だとこういうのを着けてる子、多いですね。ゴールドだと汗をかくので。


Azusa Nigo 一時期、ハンドメイドのアクセサリーがめちゃ流行ったんですよ。私も友達に作ってもらいました。


ayano ピアスも似てるよね。


SiiiCK 今後の予定は?


ayano 私は駒沢で年2回、スクールをするくらいですかね。呼ばれて手伝うだけですけど(笑)。


Azusa Nigo 井関さんのお手伝いをしてるPANCAKE SKATEBOARD MAGAZINEの第4弾が、7月25日に出ます。私が撮影した女の子のスケーターの写真をけっこう載せてもらってます。フリーマガジンなので、全国のスケートショップで見つけてください。

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CROSS LOGO PIGMENT TEE  ¥9,680

サイズ:M L XL

コットン100%16番糸のオープンエンドを度詰めで編み立てたTシャツにピグメント加工を施し、ヴィンテージライクに仕上げたている。フロントにはブランドロゴ刺繍、背面にはクロスロゴがクラッシュプリントが入る。全体的にややゆったりとしたシルエットだが、バランス的に丈は少し短めのBOX型

https://www.dogtownskateboards.co.jp/ja/products/dogtown-cross-logo-pigment-tee-brown-coming-soon


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チェッカーPT SSシャツ オレンジ  ¥15,400

サイズ:M L XL

レトロなオリジナルチェッカープリントシャツ。DOGTOWNオリジナルのチェッカープリントは、ヴィンテージ感のあるレーヨンとドレープ感がとても雰囲気のある素材。強い配色ではなくフェード感のあるナチュラルな甘さに仕上がっている。シルエットはスクエアで少しゆったりとしたサイズ感

https://www.dogtownskateboards.co.jp/ja/products/dogtown-checker-pt-ss-shirt-orange



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